序文
毎年、生命に関しても、金額の面でも、緊急事態は大きな被害を出している。
しかし、これに応えて何かできる。地域社会や地区であろうと、複合地区又は
国であろうと、気づかう市民がいる所ではどこでも、負傷や損害を抑制し、でき
るだけ早く普通の暮らしに戻れるよう被災者を援助することができる。しかしそ
のような活動には、計画が必要である.
この手引には、緊急事態管理プランを作り維持する方法に関する助言が載って
いる。クラブ又は地区は、災害援助に関して深い知織を持っている必要はないが、
会員たちの献身の決意は必要である。この手引の内容は、ライオンズの役員が
責任を持って事業を実施するのに必要な最小限の基本的情報に限られている。 .
どのグループも同じような対応活動を行う訳ではないが、どのようなプランを採用
するとしても、良心的に一貫した方法で実施しなければならない。ここにある指針
は、災害援助活動を企画し、実施するための唯一の方法としてあるのではない。
大災害が生じた時、参考となるようにできているものである。実際に活動をし、経
験を積んでいくにつれ、より良き事業ができるようになるのである。
惨事に応じるための基礎
1.モツトー
ライオンズのモットーである「われわれは奉仕する」には、限りがない。緊急事
態ではない状態において人々に奉仕する時と同様に、緊急事態にも奉仕する
べきである。
2.目標
被災者を援助することを通して、奉仕の使命を果たすライオンズクラブ国際協
会の能率性を増すことである。
3.目的
地元、地区、又は複合地区のレベルにおいて、技能の優れたライオンズ・ボラン
ティアを集め、人道主義的援助を施して災害救済に当たるタスクフオース(活動
部隊)を編成することである。
A.一般
1.災害援助の方法について会員に知らせること
2.救援活動を更に効果的にすること
3.ライオンズの才能や知織を活用すること
4.必要とされる救援物資を集めて配布すること
6.災害援助の能力が更に向上し洗練されるよう、刺激を与えること
B.具体的 ’
1.災害地地として指定された地域の被災者のために、災害援助事業
を管理し、指揮監督すること
2.経済的援助を確保し、その資金を使って被災者援助のために救援物資や
サービス調達の手配をすること
3.ライオンズと災害援助に関係する種々機関や組織とが縦続的に協力でき
る関係を設けること ・
4.大惨事が起きた際に「直接に手をかけて」援助に当たる訓練を受けており、
その専門的知識を持つライオンズのデータベースを設けること
定義
A.緊急事態
緊急事態は、予期しなかった際に起こり、死亡、大怪我、種々活動妨害、建築や
環境の破壊などを起すような事態である。地域社会に対する影響は何か、よいう
観念から、それぞれの事態に対処しなければならない。一定の事情の下には、
多少の困難と考えられる事態も、小さい町では惨事であるかもしれない。緊急事
態管理は、緊急事態に備え、それに応え、苦難を緩和し、緊急事態から回復する
ための措置の過程である。
B.惨事
「惨事とは、多くの湯合、日常の生活様式が急に妨害される悲劇的な事態で、
住民は苦難状態に投げ込まれ、そのため保護、食料、衣服、避難所、医薬品、
社会的援助、その他の必需品を必要とする事態である」
(赤十字社協会連盟の汎書援助手引)
「人力を路頭に迷わせるような天然又は人為的出来事」
(4−複合地区災害ガイドブック)
惨事は、天然の力又は人間の行為から起こることがある。それは、ハリケーン、
洪水、大旋風、台風など激しい気象状態が原因かもしれないし、地震、火山噴火、
雪崩や土崩れなど地質状態の変化から起こるかもしれない.又、病気の大流行
や飢饉、火事や爆発、テロ行為や戦争などが原因の場合もあるし、交通、テクノ
ロジー、産業が関係する惨事かもしれない。