2013.11.6 (水曜日)
『 カイガラムシ防除 』
1号棟のカトレヤと6号棟のパフィオのカイガラムシを防除、散布機を
セットして消毒した。発生密度が低いうちに防除しているので、今年は
蔓延しないですんでいる。エアコン設備に付随した循環扇の設置が、
幼生を定着させない効果をうんでいる。夜間の空気の移動も環境を改
善している。室内温度の平準化以上に生育に良い影響を与えている。
2013.11.13 (水曜日)
『 天窓のメンテナンス 』
2号棟と5号棟の天窓のラック&ピニオンにグリースを塗る作業をし
た。四時間かかった。屋根の張替工事の際に追加工事でお願いしてい
たのに逃げられてしまった。職人不足の状況はいつまで続くのだろう。
3号棟のLSメイトのタイマー交換は息子がして自動運転できるようにな
った。ハウス側面のサニーコートを下ろしたり、冬支度の雑用をこなし
ている。
2013.11.16 (土曜日)
『 十一月後半の開花状況 』
まだ少ない開花量が続く。初花がメリクロン変異なく咲いて、株の正常
な姿に安堵している。苗のうちに、葉の様子がおかしい株と育ちの悪い
株は淘汰している。二割増しの数量でフラスコ苗は納品されるので良
い苗だけ育てている。不揃いなフラスコ苗は外国産にはあるが、国産
の苗は良く揃っている。半年作れば変異の有無もわかる。実生の苗は
揃わないで、より特徴がはっきりしてくるから大きな苗を残して淘汰しや
すい。実生の初花の中から選抜できる個体があり、育種の喜びを感じ
ている。
『 3号棟のカーテンワイヤー修理 』
カイガラムシ防除の目的でハウスへ入ってワイヤーが切れているのに
気が付いた。息子と二人で交換修理をした。滑車も破損していた。ドラ
ムも傷んでいる、大きなトラブルになる前に発見できてよかった。建設
当初からワイヤートラブルが頻発するハウスだ。設計に問題がある
が、組み直しをするには大工事で、ダマシだまし使っている。カイガラ
ムシ防除も予定どおりにした。2号棟は開花が終了したのでスプラサイ
ドを散布した。
2013.11.22 (金曜日)
『 重油タンクのペンキ塗装工事 』
二キロタンク16基、灯油タンク2基、3号棟の谷レインペットを塗装す
る工事が始まった。洗浄が一日目、さび止めを昨日から開始、タンク
数の半分仕上がったくらいで、本塗りまで終わるには日にちがかかり
そうだ。20年前に塗装して以来で、放置しておけない状態になってい
た。大工事が続く年回りになって、経費がかさむ。
2013.11.23 (土曜日)
『 4号棟と7号棟の害虫防除 』
カイガラムシの予防とヨトウムシの防除を兼ねた薬剤散布をした。ヨト
ウ蛾が飛び回っているので幼虫の発生を防ぐためだ。早めの対策が
できるのは開花量が少ないから。エベレットの抑制処理が効きすぎて
予定より開花遅れになっている。ムーンビーチも年内に咲けば良い程
度の蕾の大きさで、当てが外れてしまった。自然放置で大量開花の生
産システムを排して、開花コントロールによる安定開花を栽培技術の
真髄にしている。この数年は秋に結果を出せないでいるが、方向性を
変えるつもりはない。若苗の成熟が答えをだしてくれる日がくる。
2013.11.24 (日曜日)
『 3号棟の天窓子器を交換修理 』
5連棟の子器のうち3台が新型になった。昭和60年製の中央電気製
だから28年間使用できた。新機種は2006年製でモーターからの電
源が逆相なっていた。うまく作動しなくて苦労したが、前にも似た経験を
しているような気がして、同じ子器の配線を覗いて、黒と赤の線を入れ
替えた。忘れた頃に故障するから同じ事を繰り返してしまう。
2013.11.26 (火曜日)
『 1号棟の電照装置のタイマー交換 』
夜間契約している100ボルト用のタイマーを交換した。10年以上もつ
から消耗品としては長持ちする器具といえる。作業棟の110ワットの
蛍光管を8本交換した、毎日点灯で6年もった。1本が2300円から
2600円に上がっている、劣化して暗くなったら新品にしたほうが作業
性が良い。
2013.11.28 (木曜日
『 十二月前半の開花状況 』
少ない開花量が続いているが、徐々に増える方向に向かう。グランデ
の開花が遅れている。潤沢に咲いてくるのは年末になりそう。どの品種
も全般に開花遅れになっている。昨秋ほど高温に感じなかったが花芽
分化できない温度帯が続いていたということだろう。来年は全てのハウ
スで冷房処理できる体制を整備できたので、若い株の充実と相乗して
秋の開花を安定させることができる。
『 タンク塗装工事が終了 』
晴天に恵まれてペンキ屋さんの仕事も順調に進み、ピカピカに仕上
がった。ヒートポンプの稼働で暖房機は朝方に燃焼するだけで重油の
給油をしなくてすんでいる。本格的な寒さはこれからだが、電気代と
リース料金のほうが燃料代金より割安につくという事業目的が達成さ
れる感じがする。新設の場合には、エアコンの数を増やして、暖房機を
併用しないハウスも可能になるかもしれないが、熱交換システムなので
外気温の変動に影響されてしまう。昼間から夕方までは余力を感じる
が、深夜から冷え込む早朝の時間帯には能力を発揮しない。暖房機
の稼働で室温を保つことができている。群馬県の気候だと両方の設置
が無難だと思う。栽培環境の維持と経費は連動している、販売価格は
非連動で競争原理にさらされる。品質格差と価格差も連動しないように
なり、職人技や名人芸が生き残れない花業界になっている。芸術家
肌、天才肌、異端者、変革者が生産側にも現れる、花屋にも、流通業
界にも、そんな時代がくると信じている。実生して育種するエネルギー
は、あるべき将来像が描けるから、だだの能天気とは違う。
2013.11.30 (土曜日)
『 十一月の実生花からの選抜 』
パメラフィニーを親にした三交配が咲いた。ジョージバルディンの血が
入ると色がくすみ、青みがでる。エミリーシャープを交配した実生のほう
が色が鮮明で赤みがでる。エベレットを交配した実生は黒みがかる。
咲く時期は早い順にジョージバルディン系、エミリーシャープ系、エベ
レットダークセン系だった。共通する長所はステムが長く丈夫で大輪、
4輪から5輪くらい着蕾する。短所は葉が大きく丸葉になりやすい、株
も大柄で暴れる。各交配の中から一個体はメリクロンしたいと思ってい
る。