105_C 01 脱水の診断に有用な所見はどれか。 a 体温の低下 b 呼吸数の減少 c 心雑音の出現 d 肺肝境界の上昇 e 皮膚緊張度の低下 02 疾患と症状の組合せで誤っているのはどれか。 a 子癇-けいれん b 前期破水-水様帯下 c 前置胎盤-血性帯下 d 妊娠悪阻-下腹部痛 e 胎児機能不全-胎動減少 03 神経学的診察手技の写真(別冊No.1)を別に示す。 この反射はどれか。 a Babinski 反射 b Chaddock 反射 c Hoffmann 反射 d Trömner 反射 e Wartenberg 反射 別冊 No.1 04 動脈硬化を示唆する眼底所見はどれか。 a 黄斑浮腫 b 毛細血管瘤 C 網膜新生血管 d 動静脈交叉現象 e 視神経乳頭陥凹 05 発熱で受診した患者に行うインフルエンザウイルス迅速抗原検査の検体はどれか。 a 唾液 b 喀痰 c 鼻咽頭ぬぐい液 d 尿 e 血液 06 「患者の権利」の行使として妥当なのはどれか。 a 入院中に無断で外泊する。 b 詳しい病状説明を求める。 c 診療録を無断でコピーする。 d 採血に失敗した医師を怒鳴る。 e 診察の順番を無視して診察室に入る。 07 障害を受けると「ぱぴぷぺぼ」が発音しにくくなる脳神経はどれか。 a V b VII c IX d X e XII 08 吸収不良を伴う疾患はどれか。 a 逆流性食道炎 b 十二指腸潰瘍 c Crohn 病 d 大腸憩室症 e 過敏性腸症候群 09 糖尿病患者がインスリンを自己注射する部位はどれか。 a 皮内 b 皮下 c 筋肉 d 静脈 e 動脈 10 機器の写真(別冊No.2)を別に示す。 この機器について誤っているのはどれか。 a 心停止患者に使用する。 b 通電時は患者から離れる。 c 医療関係者以外も使用できる。 d 意識のある患者にも使用できる。 e 自動解析によってアドバイスがなされる。 別冊 No.2 11 疾患と危険因子の組合せで誤っているのはどれか。 a 胃癌-Helicobacter pylori b 喉頭癌-喫煙 c 高血圧症-食塩 d 骨粗鬆症-閉経 e 子宮体癌-ヒト乳頭腫ウイルス 12 導尿で誤っているのはどれか。 a 在宅自己導尿は通常1日1回行う。 b 持続導尿では尿道バルーンカテーテルを留置する。 c 膀胱結石はカテーテルを長期留置した場合にみられる。 d 男性では陰茎を上方に牽引しながらカテーテルを挿入する。 e 尿閉で経尿道的にカテーテルを挿入できない場合は膀胱穿刺を行う。 13 虚血性心疾患の危険因子でない生活習慣はどれか。 a 10本/日の喫煙 b 15g/日の塩分摂取 c 100mL/日の日本酒摂取 d 4,500kcal/日の食事摂取 e 1,500歩/日相当の身体活動 14 良性発作性頭位眩暈症の臨床的特徴として正しいのはどれか。 a 難聴を伴う。 b 眼振は出現しない。 c 寝返りで誘発される。 d 非回転性のめまいである。 e 一過性の意識消失を伴う。 15 DNAの三次元立体構造と役割の解明に貢献したのは誰か。 a Charles R Darwin b Barbara McClintock c Gregor J Mendel d Jacques L Monod e James D Watson 16 52歳の男性。旅客機操縦士。大腸がん検診で便潜血が陽性となったため精査目的で来院した。大腸内視鏡検査でS状結腸に全周性の進行癌を認めた。精査の結果、病期IVのS状結腸癌と診断した。治療方針としてS状結腸切除術と抗癌化学療法とを勧める予定である。母親、妻および医学生の娘との4人暮らし。 はじめに病状を伝える相手として適切なのはどれか。 a 患者本人 b 妻 c 母親 d 娘 e 職場の上司 17 69歳の男性。夕食中に突然、頭痛と気分不良とを訴え、1時間後に家族に伴われて来院した。5年前から降圧薬を服用している。意識はやや混獨しており、頻繁に嘔吐している。四肢に麻痺を認めない。頭部単純CT(別冊No.3)を別に示す。 急速な進行が予想されるのはどれか。 a 意識障害 b 四肢麻痺 c 感覚障害 d 血圧低下 e 体温上昇 別冊 No.3 18 病院内のある委員会の様子を示す。 委員長:これから委員会を開催します。まず、MRSAの分離状況について検査部から報告をお願いします。 検査部委員:1月はMRSAの感染率、罹患率とも前月までと比較して大きく上回っていました。 委員長:それは好ましくない状況ですね。手洗いの状況はどうですか。看護部から報告をお願いします。 看護部委員:先月は手洗い実施の程度を表す消毒用アルコールの消費量が少なかったようです。さっそく手洗いを各部署に徹底させたいと思います。 委員長:よろしくお願いします。抗菌薬の使用状況はどうですか。薬剤部から報告をお願いします。 薬剤部委員:先月は力ルバべネム系抗菌薬の長期使用件数が増加していました。 委員長:それは好ましくない状況ですね。広域抗菌薬の使用は最小限にとどめ、抗菌薬を適正に使用するよう、各部署への通知をお願いします。 この委員会の名称として考えられるのはどれか。 a 倫理審査委員会 b 病院運営委員会 c 医療安全委員会 d 環境保全委員会 e 院内感染対策委員会 19 28歳の男性。仕事中に落ち着きがないことを心配した会社の上司に伴われて来院した。3か月前から元気がなく、仕事を休みがちであった。ところが、1週前から朝早く出社し、与えられた仕事をこなすだけでなく、次々と新しい企画の計画書を作成しては、上司に対して繰り返し説明を続けるようになった。母親がうつ状態で入院したことがある。 この患者の発言として考えられるのはどれか。 a 「同僚から嫌がらせをされています」 b 「頭の中に上司の考えが入ってきます」 c 「夜まったく眠らなくても大丈夫です」 d 「自分の考えは上司に操られています」 e 「仕事の内容を何度も確認しないと安心できません」 20 20歳の男性。火災で受傷したため搬入された。2時間前に自宅で就寝中に火災となり、廊下で倒れているところを発見された。意識レベルはJCS I-2。体温 37.0℃。呼吸数34/分。脈拍112/分、整。血圧90/62mmHg。嗄声があり、喘鳴を聴取する。顔面、胸部、右上肢に水疱形成を伴う熱傷創がみられる。心音に異常を認めない。動脈血ガス分析(自発呼吸、マスクで酸素投与6L/分):pH7.36、PaC02 45Torr、PaO2 160Torr、HCO3- 25.0mEq/L、血中一酸化炭素へモグロビン濃度15%(基準1以下)。 まず行うべき対応はどれか。 a 輸血 b 気管挿管 c 抗菌薬投与 d 熱傷創冷却 e 高カロリー輸液 21 55歳の女性。心肺停止状態で搬入された。40歳台から高血圧症のため、降圧薬を服用中である。仕事中に「胸が絞め付けられるように痛い」と言った後、床に倒れた。救急車内で救急救命士によって静脈路を確保され、心肺蘇生法を施行されつつ搬入された。搬入時のモニタ一心電図波形は心静止である。 投与する薬品はどれか。 a アドレナリン b ジアゼパム c プレドニゾロン d へパリン e ペラパミル 22 36歳の男性。病気に对する不安を主訴に来院した。21歳から喫煙を開始し、1日40本吸い続けてきた。最近、親戚が肺癌になったため自分も近いうちに肺癌になるのではないかと心配している。 説明で適切なのはどれか。 a 「遺伝子診断を受ける必要があります」 b 「直ちに禁煙しないと肺癌になります」 c 「食事に気をつければ肺癌は予防できます」 d 「これから禁煙すれば肺癌になる可能性は減ります」 e 「喫煙した人すべてが肺癌になるわけではないので安心してください」 23 33歳の初産婦。骨盤位のため自宅近くの産科診療所にて妊娠39週で帝王切開を受けた。その後、性器出血が持続したため、術後3時間で搬入された。意識レベルはJCS II-10。マスクで酸素投与(6L/分)されている。呼吸数24/分。臥位で脈拍140/分、整。血圧68/38mmHg。皮膚は蒼白で冷たい。腹部は平坦で、子宮底は臍下2cmに硬く触知する。膣鏡診で子宮ロからの新たな出血を認めない。 まず行うべき処置はどれか。 a 輸血 b 子宮全摘術 c 子宮動脈塞栓術 d 子宮内容除去術 e 睦内ガーゼ充塡 24 52歳の女性。尿失禁を主訴に来院した。笑ったときや唆・くしゃみをしたときに尿が漏れるが、尿意を感じてからトイレに向かっても間に合うという。排尿困難や夜間頻尿を認めない。 この患者の尿失禁について可能性が高いのはどれか。 a 溢流性 b 機能性 c 混合性 d 切迫性 e 腹圧性 25 大規模災害現場で多数の負傷者が発生している。歩行可能な中年男性が上腕の痛みを訴えている。意識は清明。 この人のトリアージタッグで適切な色はどれか。 a 黒 b 赤 c 黄 d 白 e 緑 次の文を読み、26、27の問いに答えよ。 40歳の男性。性格の変化を主訴に妻と実姉とに伴われて来院した。 現病歴:最近、すぐ怒り出すようになった。自己中心的に生活しており、常識的な対応ができなくなってきた。自閉症である8歳の長男の世話を頼まれても、飲酒し放置している。家族がアルコ一ルの飲み過ぎを指摘すると否定し、隠れ飲みをしている。しばしば仕事を休んでは朝から焼酎を飲んでいる。患者本人は特別な症状では悩んでいない。家族に説得されてしぶしぶ一般内科を受診した。 既往歴:35歳時に痛風。 生活歴:会社員。夜勤が多い。飲酒歴は焼尉4合/日(本人の申告:2合/日)を15年間。喫煙歴はない。 家族歴:長男が自閉症。 現症:意識は清明。身長172cm、体重82kg。体温36.4て。脈拍72/分、整。血圧150/100mmHg。眼險結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。肝・脾を触知しない。 26 患者への説明で適切でないのはどれか。 a 「血圧が高いようです」 b 「食事に気をつけましょう」 c 「ご家族が心配されていますよ」 d 「肝臓機能の検査をしましょう」 e 「お酒は1日1合までにしましょう」 27 まず行うべき対応はどれか。 a 運動療法 b 降圧薬の処方 c 嫌酒薬の処方 d 尿酸排泄促進薬の処方 e 専門医療機関への紹介 次の文を読み、28、29の問いに答えよ。 19歳の女性。交通事故で受傷したため搬入された。 現病歴:軽乗用車を運転中に電柱に衝突した。事故から15分後に救急隊が到着したときには呼びかけに反応しなかった。 既往歴:12歳時に髄膜炎で入院治療を受けた。 家族歴:父親が糖尿病と高血圧症。 現症:意識レベルはJCS I-3。瞳孔径は両側3.5mmで、対光反射は迅速である。呼吸数20/分。脈拍112/分、整。血圧110/70mmHg。顔面右側の変形と右眼周囲の皮下血腫とを認める。透明な後鼻漏を認める。右鎖骨骨折を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟。四肢に麻痺を認めない。 検査所見:血液所見:赤血球348万、Hb10.8g/dL、Ht32%、白血球9,500、血小板16万。血液生化学所見:血糖110mg/dL、総蛋白7.0g/dL、アルブミン4.0g/dL、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.5mg/dL、AST24IU/L、ALT42IU/L、LD253IU/L(基準176〜353)、ALP140IU/L(基準115〜359)、Na138mEq/L、K4.2mEq/L、Cl104mEq/L、Ca9.8mg/dL。CRP1.2mg/dL。 28 頭部単純CT(別冊No.4 A、B)を別に示す。 考えられる病態はどれか。 a 気脳症 b 脳梗塞 c 水頭症 d 脳内出血 e テン卜切痕ヘルニア 別冊 No.4 A、B 29 後鼻漏の性状を判断するのに有用な検査項目はどれか。 a Na b Cl c Ca d 糖 e 蛋白 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。 95歳の男性。呼吸困難のため搬入された。 現病歴:咳嗽が続くため2か月前に自宅近くの診療所を受診した。胸部エックス線写真にて肺野に異常陰影を認めたため、近くの病院を紹介され、精査の結果、肺腺癌、肺内転移、骨転移および心膜転移と診断された。患者本人や家族と相談の結果、積極的治療は行わない方針となり、診療所の医師が主治医となって自宅で療養していた。昨日から呼吸困難が出現し、今朝になって増強したため、主治医に相談した上で、救急車を要請した。 既往歴:7年前に心筋梗塞。 生活歴:息子夫婦、孫2人との5人暮らし。喫煙は20本/日を20歳から50年間継続した後、禁煙している。飲酒は機会飲酒。 家族歴:特記すべきことはない。 現症:意識は清明。身長160cm、体重52kg。体温37.5℃。呼吸数32/分、努力様。脈拍120/分、整。血圧72/40mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度88%。頸静脈の怒張を認める。心音に異常を認めない。両側肺底部にcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側下腿に浮腫を認める。 検査所見:血液所見:赤血球385万、Hb11.0g/dL、Ht36%、白血球9,500、血小板22万。血液生化学所見:血糖86mg/dL、総蛋白5.4g/dL、アルブミン2.6g/dL、尿素窒素24mg/dL、クレアチニン1.1mg/dL、AST24IU/L、ALT40IU/L、LD322IU/L(基準176〜353)、ALP158IU/L(基準115〜359)、Na142mEq/L、K4.2mEq/L、Cl101mEq/L。CRP1.2mg/dL。胸部エックス線写真では原発巣の増大、心陰影の拡大および胸水の貯留を認める。心電図では洞性頻脈と低電位とを認める。 30 次に行う検査として適切なのはどれか。 a 心臓カテーテル検査 b 経胸壁心エコ一検査 c 気管支鏡検査 d 呼吸機能検査 e 縦隔鏡検査 31使用する葉剤として適切なのはどれか。 a モルヒネ b ジアゼパム c ベラパミル d ニ卜ログリセリン e サクシニルコリン