事務機業界


東京商工リサーチ群馬ガイド原稿

 事務機、精密機械業界は不景気とはいえ、合理化には必要な投資なので底堅い需要
がある。最も高価につく人員投資に比べれば、この業界の機械は安いと言える。

 特にパーソナルコンピュータは、海外製品の安値攻勢もあり、劇的な値下げと、高
性能化もあって、品不足まで引き起こしている。一式で二十万円を切る価格だから、
一業務専用でいれても十分人件費よりやすい。

 回線とコンピュータを駆使すればかなりの仕事まで自動化ができる。製造現場は今
まで自動化が浸透し、これ以上やるとかえって、高くつく水準まで進んだが、事務、
営業部門はまだ手が付いたばかりで、これからが本番である。

 間接部門の人間に1人1台のコンピュータ、1課に1台のプリンター全員がローカ
ルエリアネットワーク(LA N ) で繋がり、外部の取引先のコンピュータとは電話回
線で接続するまで、投資はつずくはずである。

 ただしソフトは昔のような特注でなく、既製のパッケージソフトで済ませる企業が
大半となるだろう。ソフト会社の仕事は、全体の設計構成ぐらいになるだろう。
 
 オフイス用品業界は1995年6月に住友商事文具クラブが誕生し、新しい局面を
迎えた。住商紙パルプが高崎市のアサヒ商会と提携し開始した新事業で、大きな反響
がある。

 アサヒ商会は以前からオフイス・エキスプレスの名称で通信販売を行っているが、
これを更に進めたのが住商文具クラブである。住友商事の持つ独自の商材と、伝統的
な文具の商材を組み合わせ全国の事務所向に効率的な通信販売を行う。

 従来の事務所にご用聞きに訪問し注文品を次回に届けるという手間のかかる方式は、
大手事務所向けには今でも有効であるが、人件費が大変。事務機オフイス家具の注文
でもない限り維持できない。円滑に低コストでお客へ届けるには通販が勝る。

 もう一つ期待される業態はOSSオフイススーパーストアである。おもちゃ屋がト
イザらスにとって変わるように、文具屋がOSSに変る。米国ではすでに1,500
店も展開しているが、日本では未だ8店しかできていない。いずれかの会社がこれを
成功させるであろう。

 日本では未だ形成されていない、もうひとつの大きな市場はホーム・オフイスであ
る。回線とコンピュータの発達に加え、通勤ラッシュの緩和のため米国で発達した勤
務形態である。事務職の一定割合を強制的に自宅勤務させ、通勤せずに仕事をさせれ
ば道路はすくし新たな市場が生まれる。低成長時代ぴったりの政策である。

 こういう規制は業界にとっても、消費者にとっても利益になる。無益な規制は緩和
し、新たな市場の生じる規制は消費者にとっても歓迎すべき事である。この点ではデ
ノミも事務機業界にとっては期待される。
                              

Yoichi HIROSE,ceo Asahi BM OfficeExpress
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