手法の補瀉

2002年10月20日 新井猛二

治療の目的;生命力の根幹をなす気血の有余不足の状態を、正常に回復させること。

1.呼吸の補瀉(素問;離合真邪論篇、調経論篇)

    補        瀉 
  呼気に刺入     呼気に抜刺
  吸気に抜刺     吸気に刺入

2.迎随(げいずい)の補瀉(霊枢;九鍼十二原篇、難経;七十二難)

          補         瀉
  経絡流注の方向に沿う(随う;したがう)  逆らう(迎える;むかえる)

3.提按開闔(ていあんかいごう)の補瀉(素問;離合真邪論篇、刺志論篇、調経論篇)

         補      瀉
  抜刺後鍼孔を閉じる    開ける
  刺入前に経穴を按じる

4.弾爪(だんそう)の補瀉(素問;離合真邪論篇、難経;七十八難)

    補               瀉
 経穴を按圧し刺入後に鍼を爪で弾く  何もしない

5.出内(すいだい)の補瀉(素問;鍼解篇、霊枢;小鍼解篇)

        補   瀉
  刺入抜刺を徐々に  疾く

6.転鍼(搓転;さてん)の補瀉

     補   瀉
  左側は右転  左転
  右側は左転  右転

補瀉の出典

素問
離合真邪論篇、刺志論篇、鍼解篇、調経論

霊枢
九鍼一二原編、小鍼解篇

難経
七十二難、七十八難