08-07/20  臨床質問会

質問-1)整形外科疾患に対するアプローチ方法は?
例えば、変形性膝関節症の場合、患部の膝に鍼はするのか?
するのであれば、どのように?それとも本治と標治(督脈)をすれば、患部は必要ない?
伊地知先生〜証との関連性を見極める
→結果、経緯とかけ離れていると、それなりの方法で治療する。
例)テイシン 手掌をあてて患部周囲の皮膚を集める(気を集める)
お灸、運動法は適宜。またDoc.とのタイアップも必要。
佐野先生〜患者さんの多くは慢性疾患が多く急性は少ない。
膝だけでなく、背部、腰部、股関節など全体を調える。
補法で深く刺して固い所をとる→多少患部もいじる。
※直接患部へのアプローチは標治法で。患部をやるか?否か?はその時で異なる。

質問-2)円皮針と皮内針はどういう時に使用するのか?
治療法の一つではあるが使用している先生はなし。
痛み、腫れが著明な際、痛みの患部に使用してもよいのでは?
患者さんに対しては、精神的効果となる。
局所治療ー標治法となる。

質問-3)お灸をする、しないは何で判断する?
会長〜形に表れている病気(腫れている)
澤田先生〜不内外因に対して透熱灸 
例)打撲、捻挫、ハブ、蜂、蚊、茶毒蛾、ひょうそ
踵に対して透熱灸 深寒過熱
足の冷えに対して温灸 中心部が冷えていてまわりがほてっている。
冷えに対して温灸 兪穴ー丸い反応が出た部分。

質問-4)鍼治療を行った後に指圧をする場合、どの位の押圧で行うのが良い?患者さんの希望通りに強く押しても良い?
伊地知先生〜あまり強く押すとくせになるので軽くする。(暖まる程度)
佐野先生〜患部または離れたところを多少刺激する。
澤田先生〜証の間違えやドーゼの間違えなど過敏性を判断する。
患者さんのニーズに答えても良いが、ドーゼを考えて。

質問-5)文京鍼とそれ以外の鍼を並行して治療した場合、効果はどうなのか?
伊地知先生〜経絡の流れを考える。
会長〜漢方で診て、学校で勉強した鍼で治療と言うのは別問題。

質問-6)いつも同じ症状で来院する患者さんは、治っていないのか、それとも日常生活に問題があるのか?
総論
来てくれるのは良いのではないか?
秀郎先生〜対人哲学が必要。
肩こり、腰痛は、完治はしないのだから良いと思う。
アトピーやRAなど症状によっては、いつも同じ主訴であることもある。
患者さんときちんと向き合うことが大切。

質問-7)治療中、或いは翌日に、体調が悪くなってしまった患者さんへの対応の方法は?
この場合、次回、来院して下さるケースは少ないかもしれないが、もし、来院して下さった場合、どう対応する?
澤田先生〜壊す=ドーゼ不適応または証が異なる。
ドーゼオーバー:だるい、眠い、不眠などの症状が出る。−鍼1本1本注意する。
証が異なる:痛みの増強。痛みの場所が増えるー別の証で治療する。
会長〜その場で良くしたいと考えてはいけない。翌日良くなった。くらいが良い。
秀郎先生〜再来院の際に、治療後の生活を聞く。(その後の生活が原因であることも多い)

質問-8)どうしても、証を決めかねる時の秘策はある?
秀郎先生〜患者さんに対してどのように治療したいのか?アプローチを決める。
証=目的を決めるためのもの。
澤田先生〜弁証論治 正解は一つではない。

質問-9)治療途中に証が違うと思った時、治療の途中でも変更可能か?
伊地知先生〜途中でやめる。
澤田先生〜標治での変化が少ないのでやり直す。
秀郎先生〜脈の感じが異なるので鍼の刺入の深さ、速さで調節する。

質問-10) 先生方ご自身の健康維持法は?
佐野先生〜毎朝、自分自身に鍼をする。10〜15分のストレッチ。
田中先生〜休養をとる。
鈴木先生〜自身の身体の治療不可。体操をする。
井上先生〜ストレスをためない。
澤田先生〜その日のうちに就寝。
秀郎先生〜自分の身体が悪くなるのを楽しみにまっていて、自身の身体で生体実験をする。