09-3-15 本治法の証を立てるとき 川奈部佳代

1.外因か内因か
2.外感か内傷か

外因→体表の反応が寒熱の異常として現れる 
気候や季節などの影響により外界との対応力や適応力が失われた状態
内因→生体の反応が上下、内外、左右の反応の差として現れる
飲食、睡眠、ストレス、過労などにより陰陽の偏在が起きる−バランスの乱れ

外感―気が病むもの
内傷―血が病むもの

外因・外感  体表の反応を診る(気、血、津液)
体表の熱産生(気)と水分代謝(津液)によっておきる寒熱現象

熱=肝・脾虚証
寒=肺・腎虚証

外感・内傷  体内の反応を診る(栄養や水分状態)
生体の寒熱・大小の反応を季節にあてはめてみる。
春・夏=生・長=熱・大
秋・冬=収・蔵=寒・小
春の身体−肺虚証(秋)
秋の身体−肝虚証(春)

夏の身体−腎虚証(冬)
冬の身体−脾虚証(夏)

内因・外感―気、血、津液に影響
内因・内傷―精神に影響

上下―気の交流 昇降のバランスが崩れると寒熱のばらつきが起こる。
昇る=肝・脾  上に滞る→熱  肺・腎虚証(上から下に向かう作用)
降りる=肺・腎 下に滞る→寒  肝・脾虚証(下から上に向かう作用)

内外−栄養(血)の反応は陽の部(外側)、陰の部(内側)のバランスの崩れ。外大、内小として現れる。
外−大 肝・肺虚証  
内−小 脾・腎虚証  

左右―気血のバランス
気を中心に反応=左(陽)肺と脾が病む−肝・腎虚証
血を中心に反応=右(陰)肝と腎が病む−肺・脾虚証