- 〜経絡治療の研究団体〜
文京鍼研究会の説明
- 「古典由来の東洋医学」の鍼治療を、研究実践しています。
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【特徴】
一、現在一般的に行われている、肩が痛ければ肩に、腰が痛ければ腰にといった「対処療法」ではなく、望診・聞診・問診・触診の4種類の診察法を駆使して病気の根本原因を探し出し、その病院を排除する事により病を癒す治療方法を用います。
二、病気は、人が本来備えもっ自然に治ろうとするちからによって健康を回復するものであり、私達が行う漢方鍼治療はその自然治癒力を可能な限り発揮させる事で病気を治す治療法です。
- したがって患者の自然治癒力が及びうる範囲でありさえすれば、治療可能な病気の種類は極めて広範囲にわたります。
三、自然治癒力を最大限に発揮させる意味からも、生体に負担を掛けるような治療は避けなくてはなりません。したがって当会では、刺鍼の際、痛みは勿論の事、接触感をも与えないような刺鍼技術を身につけていただけるよう会員の指導を行っております。
四、毎月の例会だけでは物足りない方のために、都内3ケ所の会員の治療室において定期的に支部会を開催しております。
- この様な考え方から、
- 「一人の名人上手より、百人の共通した理論体系を持った臨床家を!」を
合言葉に、日々研鑚を積み重ねております。
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【構成について】
本会では、漢方医学になじみのない方や在学中の方のために、基礎講座を、4月から7月までの4ヶ月間行います。
会員それぞれの習熟度やご本人の 希望により自由に選択できます。
ほかの研究会などで過去に漢方医学を学ばれた方は、本講座を選択されても結構です。
【一日のスケジュール】
- 基礎講座 実技の中で講習します
- 本講座
- PM1:00〜2:10「難経」の研究
- これは古典を読み解くことにより、根底に流れる基礎理論と日頃の臨床との一貫性を追求する事を目的としています。
- PM2:20〜3:30「臨床講座」
- 日頃の臨床サイドから基礎医学理論を整理し、どのように運用しているかを発表すると共に、各会員との討論を通じて経験則に基づいた治療に終始しがちな風潮から脱却するための基礎理論の習熟と啓蒙を行う事を目的としています。
- 前半の30分間は、
- テキストを中心にした基礎理論を〜それを踏まえた上で〜後半の30分間は〜個人の臨床経験から導き出された理論を発表します。
- PM3:30〜5:00「実技」
- 基礎講座の会員と合同で行います。
- 実際に、モデル治療を行いながら説明をする場合もあります。
実技は、会員の技能に合わせて、初級:中級:上級の三段階に分けて指導しておりますので、レベルの差異を気にする事無く、治療技術を身につけることが出来ます。
本会では、鍼柄八分:鍼体八分の長柄鍼を使用しており、衛生上の観点からすべて使い捨てにしております。
実技のクラス別内容
- 初級クラス
- 先ず、鍼の持ち方から始め、姿勢:ポジショニング:呼吸などの所作を学び、徐々に個人のレベルに合わせて、簡単な診察法を学んで行きます。
また、実際にモデル患者になって治療を受けることによって、経絡治療というものがどういうものかを経験出来ます。
- 中級クラス
- 一通りの診察法や刺鍼技術は身に付けたものの、知り得た情報から治療方針を導き出すことが出来ない、つまり「証」が一人では立てられない方のために、実際にモデル患者を治療してもらうことで「証」の立て方を身につけていただくクラスです。
- 上級クラス
このクラスでは、それぞれの治療院での臨床で身につけた知識や技術を交換する事によって、日頃未解決になっている問題などについて、何かしらの解答を得られるようにとの目的から設けられました。
【入会について】
新会員の受け入れは、年度変わりの関係上毎年4月からとなっておりますが、
入会を希望された時点でもかまいません。
また、入会をする前に例会の様子を御覧になりたい方のために聴講制度を設けておりますので御気軽にご利用ください。
入会希望の方は、予め総務までご連絡くださるか、直接会場にお越しください。
- メールアドレス wa-1@mua.biglobe.ne.jp
【場所と日時】
- 例会は,
- 4月から翌年の3月までの
- 毎月第3日曜日のPM1:00〜5:00までの約4時間程行い、
- 例会とは別に、
- 1月は新年講習会を,8月は夏季研修会を行っております。
- 会場は、
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- 基本的には荒川区西日暮里ふれあい館
- 東京都荒川区西日暮里6丁目24−4
- ですが、
ときどき飯田橋の諏訪神社
- 東京都文京区後楽2丁目18−18
- になることがあります。
最寄り駅
- 西日暮里駅
- (京浜東北線、山手線、千代田線、都営日暮里舎人ライナー)
もしくは
飯田橋駅
- (JR、都営地下鉄大江戸線、営団地下鉄有楽町線,東西線)
PM0:40までにお越し下さい。
ただし、4月につきましては、
入会手続きの事務処理がありますので、午後0:15までにお越しください。
視覚に障害のある方、
場所の解らない方は
予め総務までご連絡くださるよう
お願いします。
【お問い合わせ先】
【総務部:澤田 稔】
- 106-0031 東京都港区西麻布1-5-11 澤田はり治療室
- 電話 03-5474-5088
会へのお問い合わせや質問もお聞かせください。
【支部会について】
研究会での学習を補うために下記の会員の治療院にて学習会を開いておりますので、お気軽にご参加ください。
詳しい日時や活動内容につきましては、直接治療室にお問い合わせになられるか、総務までお問い合わせください。
- 伊地知漢方鍼院 中野区白鷺 tel 03-3330-3464
沢田鍼治療室 港区西麻布 tel 03-5474-5088
相原はり院 大田区東嶺町 tel 03-3752-6784
- 加藤鍼灸院 群馬県藤岡市 tel 0274-22-8229
【活動方針】
一、古代中国の哲学思想に基づいた漢方医学を、会員全員が共通した理論体系として身につけ、何かと一般社会からうとんぜられる曖昧模糊とした経験にのみ依存しがちであった、悪しき慣習からの脱却をはかる事を目指しています。
二、医学理論と実際の臨床とが常に相関しあい、机上の空論を廃して、言行一致を旨とする臨床家を育成する事を目指しています。
- 学問は、臨床を行う上での道筋を記した地図であり、臨床は学問を理解するための生きた参考書となるからです。
学のための学や術のための術では、私たち臨床家にとっても患者にとっても何ひとつとして益する事はなく、唯いたずらに個人の興味を満足させるに過ぎなくなってしまうからです。
三、年齢や性別:師弟や上下関係など、本来の目的である学術の収得や向上の妨げとなる悪しき人間関係を当会に持ちこむ事を認めることなく、会員個々の学術の習熟度に関らず平等に発言する機会を得られることを保証しています。
- これは、上意下達による知識や技術の送伝を極力避けることにより,会員全員がそれぞれの足らざるところを補い合うべく、きたんない意見を交換する事によって会員全員の学術の底上げをはかる機会を確保するために,是非とも守っていただかなくてはならないルールだからです。
【設立趣旨について】
- 私たち鍼師を取り巻く社会の動勢は極めて困難な状況を迎えております。
鍼のみで治療院を営んでおられる治療家がわずかにしか過ぎず、多くの場合は免許取得後各人の希望される形で職を営むことが出来ないのが当たり前となっています。
この様な状況は、免許を取得する事に主眼が置かれ、手に職をつけるという本来の目的から離れてしまっている教育機関の指導方針に問題があることは改めていうまでもありません。
- それに加え、多くの鍼灸業界に携わる人々が、奇をてらった療法をこれ見よがしに宣伝したり、借り物の理論を訳知り顔で述べるなど、社会的に認知されるどころか返って社会的信用は失墜し、医療とは見なされぬような、一段低いものとして捕らえられているのも悲しい現実です。
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そこで現在開業なっさている方から、免許を取得するために学校に通っておられる方までを対象に
一、この様な状況に問題を感じ、向学心に燃えながら臨床に直結した医学知識や刺鍼技術を習得する機会に恵まれなかった方々に対し、漢方医学に基づいた医学知識と治療技術を身につける機会を提供する。
二、日々研究を進めて行く事で身につけた医学知識や治療技術が、いずれは鍼治療だけで生計が立ち行くよう、会員相互に切磋琢磨出来る建設的で開放的な環境を整備する。
三、その結果少しでも多くの漢方鍼治療家を世の中に送り出すことにより、太古より綿々と継承されてきた漢方医学に基づいた鍼の持つ優用性や可能性の普及啓蒙を計る。
- この様な願いから、その趣旨に賛同した数人の同志が参集して発会したのが文京鍼研究会です。
【役員】
- 顧問:佐野昭典・時任基清
会長:加藤弘之
副会長:伊地知一昭
総務部長:沢田 稔
学務部長:加藤秀郎
会計部長:井上雅雄 (H21年度現在)