文京鍼研究会
平成22年2月21日(日) 〜疾患の鑑別と治療法〜 山口 直樹

症例  Tさん  83歳  女性  身長152〜153  体重40あるかどうか

☆主訴:四肢の痛み 腰痛 右肩痛 右を下にして寝るとおしりが痛い

☆現病歴:両側の頚から上腕前面・前腕外側・手背・手指(特に母指、示指)へかけての痛み
     両側下肢痛・右膝内側の疼痛
     右下腿〜母指、示指へかけての痺れ
左膝〜下腿の痺れ
     腰痛
     右肩痛

☆既往歴:H16年7月 頚髄症(C3〜4、C4〜5)によるOPE(頸椎前方固定術)    
膝OA 
骨粗鬆症

☆家族歴:特記すべきものなし

☆診察所見:体幹、下肢の筋力低下 巧緻障害 高度な右膝の変形(下腿が内側に約13度)              
L5階段変形 右肩に可動域制限(挙上150度)
       上肢・下肢の痛み方はズゥズゥと痛む。 足のむくみ  冷え
“主治医からは膝から下の痺れは頚とは関係ないと言われている。”

☆施術:頚部〜上肢、腰臀部〜下肢にかけてマッサージ ストレッチ 関節可動域訓練 腰ホットパック 

☆経過:施術前は痛みや痺れを常に訴える。施術後は気持ち良かったと言うが改善は認めず。
    ご家族はマッサージを始めてからは‘痛い’と言うのは減った。
    昨年7月より週1回のペースで往療をしているが、痛みや痺れの改善は見られず。
    ただ、膝を立てないと腰が痛くて仰向けに寝れなかったのが、マッサージ後は足を伸ばせるようになる。     

以前、親族の方に鍼灸師がおられ、粒鍼をやっていたとの事で、時折、肩上部・腰部・右膝などに銀粒鍼を貼付。刺鍼タイプは拒否(円皮鍼も含め)。
粒鍼は多少効くと本人は言っているが、それほどの改善はないと思われる。

☆今月からマッサージ後に、小児鍼Mr.ハーリーを前腕、背部、下腿に擦過鍼として始める。

現在、脳出血による片麻痺のご主人(90歳)と暮らしている。夕食時までは娘さん達がお手伝いにやって来ているが、帰った後は1人でご主人の世話をしている。