2022-2/20 2011年2月定例会の質問内容 片山龍一

1.質問

「鍼のやめ時が分かりません。ドーゼオーバーを防ぐにはどうしたらいいか?」

ドーゼオーバーを施術中に判断する目安をどこに置いたらよいか。背中の皮膚が一度暗くなってから、一気にきれいになるパターンなど色々なパターンを先生方の施術で見せて頂いたが、自分の施術がどの段階にいるのか等の判断材料をどのように持っていらっしゃるか知りたい。

・失敗例
患者58歳女性
治療日 23年1月2日

症状
右腰痛で、前屈位から立位になろうとする時、腰痛と、ぎっくり腰のようになって動けなくなる不安感をもっている。腰痛は20年以上前から持っている為、あまり重い物はもたない。普段は1時間程度ウォーキングを行っていたが、最近1月は行っていない。
便通は、大便は1日1回、固めの便である。小便は6回。

既往歴
子宮筋腫:閉経後治療せず放置。

診察
脉は、浮いているけれども、遅い。沈めると感じなくなる。
尺膚は、年齢のせいか、力がない。
のぼせたり、冷えたりはしているようでは、なかった。
背部の状態は、左の方が右より力がなかった。

治療
本治を左の陰谷で行う。
腰部命門を中心に治療を行う。
腰部のバランスが少し良くなったが、更に腰背部への施術を続けた結果、少し気持ち悪くなり、ゲップをした後、大便を催した。最後に陰谷にもう一度鍼をして終了。

結果
腰痛の改善は見られず。脈も力が出たわけでなかった。

考察
標治法を行っている時にやりすぎてしまったように思われたが、のぼせなど見つけられなくて判断ができなかった。又、背部の状態も変化が見られ、少し良くなったように思われたが、普段支部会で指導して頂いた時に先生方に『ここまでにしよう』と言われるような良い状態には、至っていなかった。

質問2

学校の授業で、1.2年生の生徒に指導を行う時について。高血圧や頭痛などの症状別の治療穴を教えています。症状がほとんどない生徒には、イマイチ 満足度が薄いような気がするのですが、いい方法はないでしょうか。又、東洋医学を学習していない状態で経絡治療をこのような生徒に伝えるわかりやすい方法はないでしょうか。

自分としては、脈診をしながらの取穴や運動器疾患については経絡テスト(向野義人著、運動をさせて障害のある流注を割り出す方法。その経絡上の反応点に鍼を打つ)更には11円療法など、初心者でも判断のつきやすいものを色々考えているのですが。
 又、先生方が学生の時、教師から習って良かったと思う技術があればお聞かせください。