古典研究2017年7月
難経をどのように研究するか
素問霊枢等出典や類似事項との相違
臓腑経絡的みかたと栄衛三焦的みかた
病因からのみかた/病体からのみかた
天地人/宗栄衛/気形質/精気神
*霊枢と難経
経に曰くとして、霊枢が引用されている。
1: 霊枢との連続性
2: 霊枢とは異なった学説
*臓腑経絡論と栄衛三焦論
| 難経は、はりの医書でありながら、漢方薬の見方をしている!
いわゆる鍼灸の医学は、つぼと経絡が対象であるのに対して湯液は体の寒熱虚
実を対象にしている。
1: 霊枢は、経絡が病んで臓腑に伝わって病気が起こる
2: 難経は、生命維持機能としての宗栄衛の変調を病気とみる。
難経でも治療する時は経脈をを選びつぼに刺鍼するが、病気のとらえ方は湯液的。
中医学的ともいえる。
ちなみに難経から派生した湯液の医書もある。
*三焦の上中下に割りあてられた五臓と働きごとによるの五臓の組み合わせ
臓腑が行う一般的生理活動(やさしい中医学入門より)
臓と臓の協調によって行われる生理活動
1: 脾と心: 血の生成と運搬 精神活動(神の維持)
2: 脾と肺: 宗気の生成 水液の代謝
3: 脾と肝: 血の生成および貯蔵 消化吸収活動の調節
4: 脾と腎: 水液の代謝 先天と後天の相互関係
5: 心と肺: 気血の相互運搬
6: 心と肝: 血の運搬と貯蔵 精神活動の調節
7: 心と腎: 体温調節(陰陽調節、火と水の関係)
8: 肺と肝: 機気の昇降調節
9: 肺と腎: 水液の代謝 呼吸の調節
10: 肝と腎: 血と精の相互生成
七十八難
補瀉の手技について述べる。
呼吸の補瀉ではなく、鍼のテクニックによる補瀉を論じている。
左手の押し手の使い方が大事である。
刺鍼に対して、気を得ることで判断する。
『素問』離合眞邪論篇第二十七.補瀉の説明(手技と呼吸を組み合わせ)
『霊枢』九鍼十二原第一.
| 押手の感覚、特に脈打つ感じ
補瀉がテーマであるが、鍼を何時刺しというより、何時つぼに接触させるか、
そこから何時鍼を進めるか、そしていつが抜き頃かが問題
押し手に感じるものについて、挙げてみて、みなさんからの意見や見解がうか
がいたい。
そして、その鍼をする目的とは?
つまり、病体のどういう状態を問題にして、どのようにしたいのか!
本治法と標治法
病気の原因を対象にするのが、本治法。症状を対象にするのが、標治法。
補法は生気を補い、瀉法は邪気を瀉す。
本治法で、元気をたして、標治法で苦痛をとる。
| その部分を按ずるや爪を使うというのは
鍼をする前にする所作は、いったいどういうものか?
気を動かすためのおまじないがあるのか??
とりあえず、つぼを探す動きと、ここに鍼をする挨拶のようなことは考えられる!