09-07/19 難経四十九難の徹底解説 加藤秀郎
〜この医学での病理の展開〜

この難経四十九難は、大きくは「正経自病」と「五邪」の二つの話をしています。
正経自病とは経が自ら病む、つまり経が持つその機能によって経自身に不具合が生じそれが五臓を傷る、というプロセスの話です。そのため症状や診察内容は出てきません。
五邪は正経自病から傷れた五臓が、邪として自らもしくは他の五臓に入って「病」にした時の、症状や診察内容が記されています。
〜正経自病〜
四十九難曰.
有正經自病.有五邪所傷.何以別之.
正経に自病が有り傷る所に五邪が有るとは、何を以って別するか。
然.經言.憂愁思慮則傷心.形寒飮冷則傷肺.恚怒氣逆.上而不下.則傷肝.飮食勞倦.則傷脾.久坐濕地.強力入水.則傷腎.是正經之自病也.
然るに経に言う。憂愁思慮は則ち心を傷り、形寒飮冷は則ち肺を傷り、恚怒(いど;激しい怒り)で気逆し、上るが下がらなければ、則ち肝を傷り、飮食労倦(労はきつい仕事をしたなどの外的理由の疲れ。倦は体調不良にによる内的な疲れ)は則ち脾を傷り、湿地に久しく座り強く力をつかい水に入れば則ち腎を傷る。是れ正経の自ら病むなり。
牢して長

中湿
按すれば濡
指を挙げ
実が来る
と、なって