信長の野望 将星録


 最近、ホームページをほとんど更新していません。それもこれも、このゲームがあまりにはまるから。猿のようにはまるとよく言われますが、ほんとに気づくとマウスが汗ばむほど、ずーっとやってしまう。いったいこのゲームには、なんでこんなに時間を注いでしまうのでしょうか。
 「信長の野望 将星録」は、シュミレーション・ゲームの老舗、光栄の看板である、「信長」シリーズの7作目です。さすが作り込みがすごい。他では真似できない老舗の味です。
 オープニングの映像も、鉄砲隊を率いた武将のイメージで気分を盛り上げますが、それ以上に音楽がいい。「七人の侍」の時代を思わせるような、昔の日本の映画音楽の雰囲気です。
 ゲームが始まると、画面には、なんと日本の地形が立体的にまるごとでてくるではないですか。山あいに川が流れ、平野に肥沃な大地が広がる。富士山がそびえ、富士五湖まで描いてあります。麗しの国、ニッポンが舞台だよ、盛り上がるはずです。

 自分がプレーする大名は好きに選べるのですが、最初はオーソドックスに織田信長を選びました。時代は信長が家督を継いだ時。この人は手持ちの武将がいいですからね。最初はあまり多くないのですが、そのうち羽柴秀吉や前田利家が城下に現れるので、登用してあげました。能力の高い武将を登用するのは嬉しいですね。
 まあ、最初はあまり戦闘能力に関係なく、地味に内政に励みます。お前はここに町を作れ、お前はそこを耕して田んぼを作るんだ、貴様はそこで城を強化しろ、と各武将に命令して、領地を富ませます。各武将は”ユニット”になって、コンコン、サクサク、と領地のあちこちで作業を始めます。何ヶ月かすると、その成果が現れて城下が発展していく様がグラフィックで分かるのですが、これは「シム・シティ」の感覚です。でも、勝手知ったる日本地図の上でこれが行われるってのは、壮大な箱庭で気持ちいいです。

 内政で国力がついたら、他国を攻めるのですが、城の防御は堅くて、なかなか難しい。敵武将を城外におびきよせて、野戦でやっつけて兵数を減らしてから攻めるか、忍者に工作させて城の防御力を弱めてから攻めないと、苦労します。特に櫓からの矢の連射はキツイです。あっという間に部隊が消えることはザラにあります。
 信長には鉄砲という、強力な武器があります。弓矢と威力が全然違う。新時代の幕開けを見よという感じです。しかし、雨が降ると使えないんだな、火縄銃だから。信長といえども、全て鉄砲隊にすると、雨の日に敵に攻められると苦労します。

 美濃の国から使者が来たようです。なに、姫との婚姻はいかがかと。まあよい、と承諾したら、友好関係が100%になってしまった。これは蝮の道三からは攻められないということ。それは後顧の憂いがなくなってラッキーですが、逆にこちらからも稲葉山城を攻めることができないということか。ううむ、むこうには、明智光秀とか、竹中半兵衛などのいい武将がいるのに、こっちのものに出来ないということで、それは寂しい。でも、西にひたすら勢力を伸ばそうと決めました。

 ようやく中国まで統一しました。いやあ、長い道のりであった。特に山口までは距離が長く、手間取りました。いまでは毛利元就も配下の武将で、よく働いてくれます。小早川隆景も吉川元春も能力が高く、ういやつじゃ。

 九州と四国は、平行して攻めました。和歌山の雑賀城から海路で攻め込め!しかし、雑賀城は、一向一揆が頻発して、しかも敵は鉄砲隊で強くて気が抜けない。

 西日本は全て制圧した。これから東の押さえにむかう。この大返しは秀吉の比ではないぞよ。鹿児島から関東へ、いざゆかん。

 最近知ったのは、6〜8月は、川に隣接する城で水攻めが行えること。少ない兵数でも、兵糧攻めと水攻めで、敵の城を弱体化させる手もあるのですね。
 長い有効期間が切れたので、美濃の稲葉山城を攻め落とし、竹中半兵衛を配下に加えた。やはり、半兵衛は頭がよく、防御力が高い門でも、よく開けてくれる。黒田官兵衛と共に役に立っています。そうそう、まだまだ生きててほしいから、医学書を与えよう。

 領地が増えると、それに従ってやることも増える。物資の輸送が重要な仕事の一つ。そう、このゲームは、それぞれの段階に応じて、命令の比重が少しずつ変わってくるのです。飽きさせないポイントはここらへんにもあるのですね。
 それにしても、これだけ広大なマップで、それぞれの大名がそれぞれの武将に命令を下して動き、大きくバランスがくずれないのは、見事としか言いようがありません。微妙なパラメータの設定が、光栄さんの大きな財産なんでしょうね。

 なじみのある地形で、なじみのある武将を操り、大小の成就感が常にあり、グラフィックスと効果音で巧みな演出が行われる。そして、性格まで分かるほどよく描かれた武将たちが、生き生きと動き回る世界。「信長の野望 将星録」は、その世界観の確かさゆえに、彫り込まれた芸術といってもよい作品だと思います。

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