2006年1月15日 運気を学習する前に 新井猛二

必ず次の二つのことを、理解しなければならない。

(1)陰陽五行学説

五行の相生・相剋関係を掌握する。内容は、省略。

(2)十干十二支の運用の掌握

天干(十干 )  ―― 甲乙丙丁戊己庚辛壬癸
地支(一二支)――子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥
幹支は総て五運六気の変化を推し量る代表符号である。

1,干支を陰陽に分ける

天干は陽、地支は陰
天干の陰陽 ―― 甲丙戊庚壬は陽   乙丁己辛癸は陰
地支の陰陽干――子寅辰午申戌は陽  丑卯巳未酉亥は陰

2,干支の運用法則

天干から運を出し、地支から気を出す。
五運は、天干を五行に配して運用し歳運をうかがう。  
六気は、地支を三陰三陽に配して運用し、歳気をはかる。

(い)天干を五運に配する。 (ろ)地支に五行を配する。 (は)地支に三蔭三陽の六気を配す。
甲己→土     乙庚→金
丙辛→水     丁壬→木
戊癸→火
大運を推し量るのに用いる。
寅卯→木     巳午→火
申酉→金     亥子→水
辰戌丑未→土
子午→小陰 君火
丑未→大陰 湿土
寅申→小陽 相火
卯酉→陽明 燥金
辰戌→大陽 寒水
巳亥→厥陰 風木
客気を推し量るとき応用する。
甲
(こう;きのえ)
己
(き;つちのと)
土
�ヨ
�ヨ
�ヨ
乙
(おつ;きのと)
庚
(こう;かのえ)
金
�ヨ
�ヨ
�ヨ
丙
(へい;;ひのえ)
辛
(しん;かのと)
水
�ヨ
�ヨ
�ヨ
丁
(てい;ひのと)
壬
(じん;みずのえ)
木
�ヨ
�ヨ
�ヨ
戊
(ぼ;つちのえ)
癸
(き;みずのと)
火
平成十八年三碧木星丙戌の旺脈
(昭和81年)(大正95年)(明治139年)
今年(2006年)は、丙戌 大陽司天 水運大過 大陰在泉となる。

五行

陰陽五行の気

五気


春
夏
土用
秋
冬
各季73日05刻
計365日
絶対
−
空間
−
木
火
土
金
水
−
相対
−
時間
−
土
金
水
木
火
|
生

水
火
木
金
土
|
成

金
水
木
火
土

−

陰陽四時五行の形質

木土火土金土水土 各季90日(72日と18日) 計360日

三陰三陽と経絡の気

火火土金水木 各季60日   計360日

運気

丙戌 大陽司天 水運大過 大陰在泉

五運之気

期間
起点
止点
時間
気候
主運
客運
初之気
大寒-当日
春分後-13日
73日05刻
風温
大角
大羽
二之気
春分後-13日
芒種後-10日
73日05刻
火熱
小微
大角
三之気
芒種後-10日
処暑後-7日
73日05刻
暑湿
大宮
小微
四之気
処暑後-7日
立冬後-8日
73日05刻
涼燥
小商
大宮
終之気
立冬後-8日
大寒-当日
73日05刻
冷寒
大羽
小商

六気

期間
起点
経過
止点
時間
気候
主気
客気
初之気
大寒
立春
雨水
啓蟄
春分-中
60日87刻半
風温
厥陰風木
少陽相火
二之気
春分-中
清明
穀雨
立夏
小満-中
60日87刻半
温熱
少陰君火
陽明燥金
三之気
小満-中
芒種
夏至
小暑
大暑-中
60日87刻半
暑熱
少陽相火
太陽寒水
四之気
大暑-中
立秋
処暑
白露
秋分-中
60日87刻半
湿熱
太陰湿土
厥陰風木
五之気
秋分-中
寒露
霜降
立冬
小雪-中
60日87刻半
涼冷
陽明燥金
少陰君火
終之気
小雪-中
大雪
冬至
小寒
大寒
60日87刻半
寒冷
太陽寒水
太陰湿土

天 地 人

陰陽

陰
(風雨霧露)
四時
(空間現象)

陽

陰
三陰三陽
(四季の逆順)
二十四節気
(太過・不及)

陰陽
(陽は腑
 陰は臓)
H17年 
12月1日
陽遁始
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
(浮)
○
○
○
○
○
○
○
○
H87年
6月4日
陰遁始
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
(沈)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
H17年
12月6日
陽遁始
冬(石)
○
○
○
○
1月17日
土用
○
2月4日
立春
○
春(弦)
○
○
○
○
○
4月17日
土用
5月5日
立夏
○
夏(鈎)
○
○
○
○
○
7月20日
土用
8月7日
立秋
○
秋(毛)
○
○
○
○
○
○
10月20日
土用
○
11月7日
立冬
○
冬(石)
H17年
12月1日甲子
少陽
(大・小・長・短)
○
8
H17年
2月4日甲子
陽明
(浮・大・短)
○
○
○
○
○
4月5日甲子
太陽
(洪・大・長)
○
○
○
○
○
6月4日甲子
太陰
(緊・大・長)
○
○
○
○
○
8月3日甲子
少陰
(緊・細・微)
○
○
○
○
10月2日甲子
厥陰
(沈・短・軟)
○
○
○
○
○
○
12月6日甲子
(大・小・長・短)
○
12月22日 冬至 子
○
 1月5日 小寒 丑
○
1月20日 大寒 寅
○
 2月4日 立春 卯
○
2月19日 雨水 辰
○
 3月6日 啓蟄 巳
○
3月21日 春分 午
○
 4月5日 清明 未
○
4月20日 穀雨 申
○
 5月6日 立夏 酉
○
5月21日 小満 戌
○
 6月6日 芒種 亥
○
6月21日 夏至 子
○
 7月7日 小暑 丑
○
7月23日 大暑 寅
○
 8月8日 立秋 卯
○
8月23日 処暑 辰
○
 9月8日 白露 巳
○
9月23日 秋分 午
○
10月8日 寒露 未
○
10月23日 霜降 申
○
11月7日 立冬 酉
○
11月22日 小雪 戌
○
12月7日 大雪 亥
○
12月22日 冬至 子
胆
○
○
○
肝
○
○
○
肺
○
○
○
大腸
○
○
○
胃
○
○
○
脾
○
○
○
心
○
○
○
小腸
○
○
○
膀胱
○
○
○
腎
○
○
○
心包
○
○
○
三焦
○
○
○
胆
○
○
弦
○
○
○
○
○
○
○
浮
○
○
○
○
○
○
○
緩
○
○
○
○
○
○
○
○
洪
○
○
○
○
○
○
滑
○
○
○
○
○
○
○
鈎
○
○
○
○
○
○
弦
TR> 19.玉気真臓論篇
ぎょくきしんぞうろん

新次

6
玉版論篇と1対にすると約束されたほどの要点と、死脈である真臓の脈とをのべる。
 春・夏・秋・冬の脈 五脈の伝病ハ
 風・寒が人体にあたって、病邪となってつぎつぎに伝わってゆく状況
 憂(心)・悲(肺)・喜(出てない)・恐(脾)・怒(肝)の精神激動によって生じる病の状況 死期の予知 真臓の脈 治る病・治しやすい病・治しにくい病 五実・五虚
20.三部九侯論篇
さんぶきゅうこうろん

次古

1
上・中・下の天・地・人の脈法を論じる。
 上・中・下の天・地・人の脈 九臓 死生を決する法 病のあるところを知る法 七診の病 治法   
心下満」とはなんなのか?言葉をそのままを読むと「心の下が満ちる」か「心は下が満ちる」になります。「心の下が」とした場合、部位で言えば上腹の辺りになり、五行並びで言えば前の木-肝かあとの土-脾で、とりあえずの場所と機能の一致が見られます。「心は下が」では、直接心臓の下をしめしてしまい、漢方として成立しませんし、本来の文法では、「心満下」と表記されます。
つまり心の下のどこか、上腹なのか脾なのか肝なのかが満ちるわけです。‘満’とは‘実’なのか?その対応は‘瀉’なのか?すると井穴ではなくけい穴を使うのか?様々な疑問が膨らみます。
そこで三十一難では、「上焦は心下の下膈に在って、胃の上口に在り、内にいるを主りそして不出。其の治は中に在り。玉堂の下一寸六分、両乳間の陷に是れ直る。」
この場合の上焦は、胸郭全体というよりも横隔膜の上下周辺をいっているようです。そこを下限としてその上部に心下があると思われます。

五十六難では、「五臓の積.各名は有るのか?以て何月何日に得るか?」の問いかけの答えにあります。

五臓
積の名 発症部位 形、大きさ 症状 季節 伝変
肝 肥気 左の脇下
覆杯の如く
頭足が有る
咳逆、瘧を発し歳を連なりても已まず 夏季の戊己
肺�モ肝�モ脾
肺×�ヤ肝
心 伏梁 齊上に起き上は心下に至る 大きさ臂(ひじ)の如く 煩心 秋の庚辛
腎�モ心�モ肺
腎×�ヤ心
脾 痞氣 胃 覆して大きく盤の如く 四肢の收まざれば、黄疸を発し、飮食は肌膚とならず 冬の壬癸
肝�モ脾�モ腎
肝×�ヤ脾
肺 息賁 右脇下りて 覆して大きく杯の如く 洒淅寒熱せしみ、喘咳発し肺壅す 春の甲乙
心�モ肺�モ肝
心×�ヤ肺
腎 賁豚 少腹 上りて心下に至り、豚状の若く、或るいは上りて或るいは下りて時は無 喘逆せしみ、骨は痿えて気は少し 夏の丙丁
脾�モ腎�モ心
脾×�ヤ腎


さて、七十三難に「井を刺すべきは、けいを以て瀉す」とあります。
これは井穴への瀉はけい穴で代行するとも、けい穴に瀉法をすることで、井穴への補も瀉も兼ねるとも解釈できます。
心下満は木-井に配当されつつも、火-心の性質を含んでいるように思えます。


火-けい-身熱


身熱については四十九難にあって「何を五邪と謂うのか?」として
「中風有り。傷暑有り。飮食勞倦有り。傷寒有り。中湿有り。此れを五邪と謂う。」とあります。
その説明のそれぞれに‘身熱’の状態の時の所見があります。
それは「例えば心病として、」の問いかけに続きます。
五邪
当するは 主るは 肝 心 脾 肺 腎 身熱で
中風 赤色 肝は色を 青 赤 黄 白 黒
脇下満痛・浮大で弦
傷暑 悪臭 心は臭を 焦 香 腥 腐 煩、心痛・浮大で散
飮食勞倦 苦味に喜 脾は味を 酸 苦 甘 辛 鹹
四肢收まらず、体が重く臥するをこのむ。・
浮大で緩(虚は食欲なく、実は食欲あり)
傷寒 譫言妄語 肺は声を 呼 言 脾 哭 呻 ゾクゾクと悪寒して、甚しきは喘咳に則る・浮大で渋
中湿 汗がよく出て止らず 腎は液を 泣 汗 涎 涕 唾 小腹が痛む。足脛が寒く逆す・沈濡で大
身熱は身が熱する以外に、熱とは体の機能が亢進した状態を表しています。その一つが発熱です。
つまり身熱は、状態としては火-心ですが、発生は各五臓に起因理由があります。
そのため火-けい-身熱という経穴に配当した理由も伺えます。


土-輸-体重節痛


似たような言葉の記載が、上記の十六難と四十九難と五十六難にあります。
全て土-脾に配当されていて、原因も味や飲食によるようです。この場合は土-体重節痛が成り立ちます。しかし、経絡ではなく経穴-輸に取り入れた理由になりません。


金-經-喘咳寒熱


似たような言葉の記載が、上記の十六難と四十九難と五十六難にあります。
素問にある‘喘’についての記載では、「經脈別論篇第二十一 」
黄帝問いて曰く、人の居処や動静や勇怯、脈の変をまた為すのか?
岐伯對いて曰く、凡(おおよそ)の人は驚恐怒や労や動静、 皆変を為すなり。是れ以て夜行の喘は腎に於いて出るに則す。淫気が肺を病しは、所に有りて墮恐せしは、喘肝に於いて出る。淫気が脾を害しは、所に有りて驚恐せしは、喘肺に於いて出る。淫気が心を傷しは、水を度(わたる)して跌(足をすべらせる)して仆(たおれる)せば、喘は腎与えた骨に於いて出る。是れの時に当り、勇なる者は気が行きて已むに則す。怯なる者は病為してまた著(着)すに則すなり。故に曰く、診病の道、観に人りしは勇怯、骨肉と皮膚、能知と其の情、以て診法の為すなり。
喘:あえぐ。はあはあと短い息づかいをする。
咳:せき。せきをする。わらう。幼児がのどを詰まらせてわらう。
素問にある‘咳’についての記載では、「宣明五氣篇第二十三」では、
五気が病む所
心
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