T天Uの象形はで,T大Uは人の正面形,その上に頭部を意味する円,もしくは空を意味する線を加えた形です。象形の正面の人型は,いわゆる人間全般ではなく,王であり神聖の意味をこめます。
一般のT人Uは側身の形でありその象形は,です。
また王の象形はで,これは戉(鉞:まさかり)の刃部を下にして玉座の前に置いた形です。戉は王位を示す儀器としていました。鉞に口(祝詞のときの供えの器を象徴)を加えるとT鍼Uになります。
その鉞の上部に玉飾りを加えるとT皇Uで象形はです。玉光が放射する形です。
ちなみにT帝Uはというとが象形で神を祀る(まつる)祭卓の形です。T示(ネ)Uも祭卓を意味しますが,締脚を加えたより大がかりなものがT帝Uです。自然神系列のものを帝とし,その最高神はT上帝Uとしていました。
T地Uの象形は。也は声符で蛇の形,もしくは地勢の起伏の状を示すものとされたらしいですが,象形では。これはT(い)Uと呼ばれるが象形の水器です。水を注ぐ器とされ,儀礼,士虞礼(しぐれい)に用いました。
地の初文はT墜Uですが,実際はTUの部分がTUになります。象形はでT阜UとT土UとTUの会意です。阜は神梯。土は象形をとして,これは土をまるめた地主神の形で,社(やしろ)を意味し神が降りる場所です。土の初文はT社Uです。『広雅,釈言』に「土は瀉なり」つまり地中の生物を吐出するの意味があります。TUのは牲獣を意味しますが,TUのは牲犬の垂れた耳を示します。
『淮南子』墜形訓に「元气始めて分かれ,輕清にして昜(陽)なるものは天と為り,重濁にして(陰)なるものは地と為る。地は万物の陳列するところなり」とあります。
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