表紙>あらすじで読む文学作品>小栗上野介
「小栗上野介」 星亮一 (成美堂出版) 小栗忠順(おぐりただまさ)又一。 有力な旗本の家に生まれ、目付として出仕。日米修好通商条約推進のため、大老井伊の命を受けて渡米。護衛艦に勝海舟の咸臨丸がついた。 アメリカでは為替レートの不当性を指摘し、金銀交換比率を訂正させた。 このとき、上州権田村の庄屋藤七が加わっていた。 幕臣として忠勤したが、幕府の腐敗を見て、入れ札による代表制を考え、最初の代表を将軍に考えていた。天皇では世襲になり、再び二君に分裂すると考えた。アメリカと手を組んで富国強兵を企てたが、独立戦争により、アメリカが手を引き、フランスに頼み、横須賀造船所建造を計画する。 イギリスは薩長と組み、グラバーは武器を売っていた。オランダからも船を買ったが、イギリスに船の操縦を依託したりした。 勝は造船所に反対していた。エゾはロシアに脅かされていたが、幕府には兵を送る力はなかった。 フランスの万国博覧会には幕府も出品したが、薩摩も琉球王国として出品し、幕府をこけにしていたが、撤回させる力もなかった。 慶喜は勝手に大政奉還した。 薩摩は朝廷を占拠し、クーデター成功。慶喜は大阪城に逃げる。後、仮病をつかい、勝手に船に乗って江戸に帰る。 小栗は主戦論。翌日罷免。 権田村に隠居する届けを出す。途中、高崎あたりから暴徒集まる。小栗の隠し財産目当てといったが、西軍の討手であったと思われる。これは撃退するが、逆賊の汚名をきせられ処刑される。 |