表紙国語科学習指導案集>やりたいことをみつける指導案

「やりたいことをみつける」指導案
 
 最初に<資料>の(問)について答えさせながら、自己実現について考えさせる。

 次に<やりたいことをみつける>プリントの空欄を書かせる。


<資料>

 職業というのは「職」と「業」という二つのものがくっついたもの。

(問)
職と業はどう違うか。天職。作業。
(答)
職とは自分がむくわれるもの。東京タワーをつくった人は、あれを見るたびに自分が作ったという誇りがわきあがる。死んでも残るものをつくったという気持ちで報われる。
業とは生活のためのお金を稼ぐこと。子どもを学校へ行かせるためにお金が必要。
職と業がぴったり合った人は幸せ。
どうやってやりたいことを見つけたか。

(問)

   情報とは何か

(答)

関心がないことは情報が入ってこない
情報というのは自分の好きなこと、興味があること、関心があることしか入ってこない。
やりたいこと、好きなことがないと何の情報も入ってこない。
どんな進路を選んだらいいのかわかりません。という人がものすごく多い。
「世界がもし100人の村だったら」を翻訳した池田香代子さんは、最初は契約書などの事務的な文の翻訳ばかりだったが、映画が好きだったので、周りの人のずっと言い続けたら、映画の字幕の仕事が入ってくるようになったといいます。
好きなことが仕事になる。これが絶対に一番幸せなことです。
好きな人と一緒にいられることも幸せなことです。でも、人生では、恋愛や遊びより仕事の時間の方がはるかに長い。仕事の中から人間が作られていく。その仕事が充実しなければ、「ただ私は歳をとりました」「いつのまにかおじいさんになりました」ってことになってしまう。
NHKのドキュメンタリー番組「プロジェクトX」に出てくる人たちは、仕事をやらされている人はいない。みな自分からすすんで工夫して作り上げて、喜びをもって取り組んでいる。こういう人々の話は本物だという力をもっている。
富士山レーダー観測所をつくった人。東京タワーを建設したとび職の人。桐生五郎さん。ホテルニュージャパン火災で活躍した消防団員。
何がやりたいかわからない人。まずは好きなことをもっと意識的に追求してみる。なんでこれが好きなのか。どこが好きなのか。映画が好きな人は毎日一本映画を見る。プラモデルが好きな人は毎日作る。デジカメを作った人。ソニーのサイバーショットを作った人は昔からものを作るのが好きだった。プラモデルをつくる時に、そのまま作るのではなくて、部品をつかって別のものを作っていたそうです。色を塗ったり、工夫するのが好きだった。デジカメなんて昔はなかったのだから、自分がそんなものを作るとは思ってもいなかった。でも、「ものをつくるのが好き」という点で変わらない。
ラーメン中村屋の店主は今、24歳。やりたいことがわからなくて、でも「安定していて、個性が生かせる仕事」をずっとさがしていた。がむしゃらに何かやったことがないので、アメリカに行こうと決めた。数年間一人でアメリカでアルバイトして生活する。自炊しているうちに、自分で工夫したスープを作る。これだと思った。スープで自己表現できるとわかった。
だから、今、やりたいことがわからなくてもいい。「やれること」はたくさんある。
まず、「何かを探したい」という気持ちを持つこと。常に「探したい」という気持ちを持ち続けること。
 
 
 
 
 
 
やりたいことをみつける>プリント

「やりたいこと」がわかっている人は次の@ABの質問に答えます。
 
@将来やりたいことを書きましょう(例:アナウンサーになりたい)





 
Aそれを実現するための当面の目標を書きましょう(例:○○大学に入る)





 
B目標を実現するために、今することを書きましょう(例:英単語一日20覚える)





 
                                       
「やりたいこと」がまだみつからない人は次の@Aの質問答えます。
@今、好きなことは何か書きましょう(例:映画を見ること)





 
Aやりたいことを見つけるために、好きなことを意識的にやる必要があります。そこで今できることを考えて書きましょう(例:毎日映画を一本見る)





 
Bそして、家で毎日次のことを実行しましょう。

「やりたいことを見つけたい。」と毎日鏡の前で強く願うこと
「自分の一生の職をみつけたい。」と毎日口に出して言うこと。
口に十回と書いて、「叶う」と読みます。

 
 
 
 
 
 

<がんばる気持ちになる話>

 
努力の壺の話
人が何かを始めようととか、いままでできなかったことをやろうと思ったとき、神様から努力の壺をもらいます。その壺は、いろんな大きさがあって、人によって、時には大きいのやら小さいのやらいろいろあります。
 そして、その壺は、その人の目には見えない。でも、その人が壺の中に一生懸命「努力」を入れていくと、それがすこしずつ貯まっていって、いつか「努力」があふれるとき、壺の大きさがわかる、というのです。だから、休まずに壺の中に努力を入れていけば、いつか、必ずできるときがくるのです。
 
進歩の法則@努力は段階的に重ねていかなければならないが、発達は加速度的に訪れる。
 
   図示。
 
毎日練習しても上達は比例していかない。上達は毎日毎日貯金したものを、いっぺんにドーンと返してもらうように訪れる。
毎日泳ぐ練習をしていると、あるときパッと泳げるようになります。
壁とは発達曲線が急上昇する直前の状態をいう。
 
進歩の法則Aなにごとも100回やればうまくなる。
 
落語家の修業に「小咄100回」というのがあります。
和裁の修業に「まず100枚縫え」という。
将棋に「まず、100回さしてみろ」という。
 
その先に「1000本の壁」がある。
1000本ノック