表紙国語科学習指導案集>「六月」の指導案

 茨木のり子「六月」の指導案
 
  どこかに美しい村はないか
  一日の終わりには一杯の黒麦酒
  ・・・
 
 というあの詩の型を借りて、詩を作らせる。
 
<どこかに美しい○○はないか>詩作 プリント
 
次の○○、□□、△△の中に言葉を補って、自分の理想を詩に作りなさい。
 ○○と□□と△△は「村」「街」「人と人との力」のように関連した言葉で、なおかつ 発展的に並んでいることが望ましい。
 
 どこかに美しい○○はないか
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 どこかに美しい□□はないか
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 どこかに美しい△△はないか
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生徒のつくった具体例
 
どこかに美しい国はないか
警察が毎日ひまで
差別という言葉すらなく
時間にしばられない生活をしている
 
どこかに美しい海はないか
何もない海の上で
鳥たちの鳴き声が聞こえ
海の中には魚がいる
 
どこかに美しい公園はないか
きれいな景色が一面に広がり
空気がおいしくさわやかで
いつも人でにぎわっている
 
どこかに美しい湖はないか
自然が豊かに生い茂っている
動物たちはキレイな水をもとめ
水辺へ行き 水を飲んでいる
 
どこかに美しい夕日はないか
秋の空の下に映る自分の影
水辺に映る太陽を見つめ
明日への思いを浮かべる
 
どこかに美しい空はないか
青くすきとおるような色
人間の性格のように変わる色は
自分と同じように感じる
 
どこかに美しい島はないか
木々が生い茂る大自然の中で
全てが平穏で満ちあふれた楽園と呼ばれ
人々の笑顔でいろどられている。
 
どこかに美しい世界はないか
戦争がなく
食べ物が豊富にあり
人々が笑顔でいられる
 
どこかに美しい輪はないか
友だちがたくさんいる
いつもみんなが笑顔でいられる
友だちの輪がある
 
どこかに美しい未来はないか
それぞれの夢
それに向かう人たちがいる
みんな叶えるために日々努力している
 
どこかに美しい鳥はないか
変動する大自然を生きる
移ろいゆく地上の営みを見下ろし
吹きすさぶ風を切りながら飛翔する
 
どこかに美しい学校はないか
自然に囲まれた校舎で
生徒達の笑いと希望に満ちた目
一人の欠席者もなく元気に集まる
 
どこかに美しい学校はないか
自然に囲まれた校舎で
生徒達は大きな声で校歌を歌う
すみずみまで教室をきれいにする
 
どこかにうつくしいテストはないか
名前を書いて
静かにしていれば
赤点をまぬがれる
 
どこかに美しい川はないか
自然に囲まれている場所で
周りにはゴミが一つも落ちていない
きれいな魚が元気に泳いでいる
 
どこかに美しい友情はないか
友人との関わりを大切にし
時には喧嘩もし固くなる情
友人のことを一番に思い生き続ける