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嫌な体験について


2005年 8月9日、10日と琵琶湖近辺に旅行に行ってきました。
毎年、夏休みには必ず旅行することに決めているので、何が何でも行くのです。
行きたいところがなくても行くのです。
直前まで行き先が決まらず、琵琶湖に行ったのです。
毎年、旅館では怖い目にあうのですが、
今年もやっぱり変な体験をしました。

お風呂に入ったのですが、入り口にスリッパはなかったので、「ラッキー、独占だ」と思いつつ、脱衣所に入ると、籠の中に浴衣が無造作に脱いであるじゃないですか。「何だよ、やっぱり誰かいるのか」、「でもスリッパはなかったのになあ」といぶかりつつも風呂に入ると、誰もいない。

 ちょっと、待ってよ、これって何かやばいパターンじゃないの?
 どっきりカメラとか、そういうたぐいでしょ。
などとわざと冗談めかしてひとりごちつつ湯船につかりながら、さっきの脱衣所の籠を確認したのです。
 ちゃんとありました。籠から浴衣のひもがだらーんとだらしなくぶらさがっています。
もしかして、サウナに入っているのかもしれない、と思って、サウナをのぞいてみたが、やっぱり誰もいない。
だんだん不安になってきた。イヤーは雰囲気。

 早く洗って出ようと思い、シャンプーを始めた。
頭の泡をシャワーで流していると、何かすーっと風が通るような気がした。
 「やばい、何かいる」
と感じて、急いで目を開けようとしたが、目にシャンプーの泡が入って痛くて目が開けない。
ようやく流して目を開け、脱衣所の籠を見ると、さっきまで確かにあった浴衣が跡形もない。

「おいおい、勘弁してくれよ。」
私はもう何も考えられなくなって、早々に部屋に戻った。

 ところが、動揺したせいか、自分の部屋の番号をすっかり忘れてしまった。
部屋にはうちの嫁さんがいるのだが、鍵はオートロックである。
仕方なく、たぶんこの番号だという部屋をノックしたが、全く反応がない。
こりゃだめだと思って、フロントに下りていって、部屋の番号を教えてもらった。

ところが、その教えてもらった部屋は風呂から一番近い部屋なのだ。
そんなはずはない。
風呂の隣の部屋であるはずがない。
確かに私はいくつかの部屋を通りすぎてから風呂に着いたという記憶があるのだ。
だから、さっきノックした部屋は端から2番目の部屋だった。
もう何が何だかわからなくなってしまった。
仕方なく、一番端の部屋をノックすると、確かにうちの嫁さんが開けてくれた。

その夜、何かあるんじゃないかと不安でしたが、何もありませんでした。
いつの間にかぐっすり寝てしまいました。
それだけなんですけど、とてもいやな体験でした。

今でもあれはどういうことなのかわかりません。
たぶん、だれかが浴衣をお風呂に忘れたのを、私がシャンプーしている間に取っていったのでしょう。
それ以外に何かあるの?
あったら教えてください。