05-11/20 精の損傷(中)による不眠 加藤秀郎

気の損傷、血の損傷と続きましたが、生体というものは自らを保護するためにその時々の外的内的環境に対して、様々な対応を繰り返しています。
関節痛は関節や筋肉の保護としての動作制限、下痢や咳などは異物の排斥と何かの理由で弱った器官の保護と症状の形で、生体が危機的状態にならないように気や血の損傷という様子によって、養生をしたりあるいは何らかの措置が受けられるようにしているのだと考えています。
この生体危機と言うほどではなく養生や治療で対応できることを、黄帝内径の中にある有名な言葉で「未病を治す」と言うのではないかと思います。
その記載について拾ったのが下記です。

素問ー四氣調神大論篇第二

第三章
故陰陽四時者, 萬物之終始也, 死生之本也, 逆之則災害生, 從之則苛疾不起, 是謂得道.
故に陰陽の四時は万物の終始、死生の本、逆はこれ則ち災害を生み從えばこれ則ち苛疾(むごい病)は不起、是れに謂う道(大原則)を得る。
道者, 聖人行之, 愚者佩之. 從陰陽則生. 逆之則死, 從之則治, 逆之則亂. 反順為逆, 是謂内格.
道(大原則)を聖人は行い愚者は佩(はい;=服。身につける)、陰陽に従うは則ち生、逆はこれ則ち死。從うはこれ則ち治まり、逆はこれ則ち乱れる。反順には逆を為し、是れに謂う内格。
是故聖人不治已病, 治未病, 不治已亂, 治未亂, 此之謂也.
是れ故に聖人は已(すでに)病を治さず未病を治する。已(すでに)乱を治めず未乱を治める。此れに謂う。
夫病已成而後藥之, 亂已成而後治之, 譬猶喝而穿井, 闘而鑄錐, 不亦乎.
夫(その)病が已(すでに)成した後に藥をのんでも、乱が已(すでに)成した後に治めても、譬(例えれば)猶(まるで)喝(喉が渇いてから)井を穿(ほる)、闘(いくさ)のときに錐(武器)を鑄(いる;鋳造)のごとく。 これでよいのか。

素問を代表する二大論編の一つ「四氣調神大論」の締めくくりの文です。
すでに病んでしまった体に治療を施すのは、内乱状態のある国に政治をしくような物だと行っています。この文は
老子ー道経ー第3章の
不尚賢。使民不爭。賢さを不尚(あがめなければ)使える民は不争(あらそわない)。
不貴難得之貨。使民不爲盜。
得難い貨(珍しい宝)を貴ばなければ使える民は盜を為さない。
不見可欲。使心不亂。欲っすることを見なければ、使の心は乱れない。
是以聖人之治。
是れ以って聖人の治(この治は政治の治)。
虚其心。實其腹。弱其志。強其骨。
其の心は虚し其の腹は実する。其の志は弱く其の骨は強い。
常使民無知無欲。使夫知者不敢爲也。
常に使える民が無知無欲ならば使う夫は知なるを敢(あえて)為さず。
爲無爲則無不治。無為を為す、則ち不治にならず。
「何もしなければ良い政治が行える」に似た感じがあります。

霊枢ー逆順篇第五十五

黄帝問于伯高曰.余聞氣有逆順.脉有盛衰.刺有大約.可得聞乎.
黄帝問いて伯高に曰く、余は気に逆順が有り脈に盛衰が有り刺に大約が有ると聞く。得られることを聞きたい。
伯高曰.氣之逆順者.所以應天地陰陽四時五行也.
伯高曰く、気の逆順は所に以って天地陰陽四時五行に応ずる。
脉之盛衰者.所以候血氣之虚實有餘不足.
脈の盛衰は所に以って血気の虚実と有余や不足を候(うかが)う。
刺之大約者.必明知病之可刺.與其未可刺.與其已不可刺也.
刺の大約は病の可刺か未可刺か不可刺かを必ず明知する。
黄帝曰.候之奈何.
黄帝曰く候うとは何か。
伯高曰.兵法曰.無迎逢逢之氣.無撃堂堂之陣.刺法曰.
伯高曰く、兵法曰く逢逢(太鼓のぼんぼんという音の形容)の気(正面から勢いを付けて攻撃してくるの意)は迎えず堂堂(大きく広いさま)の陣には無撃。
無刺之熱.無刺漉漉之汗.無刺渾渾之脉.無刺病與脉相逆者.
刺法曰く、熱の(こう;某乱甚だしい)、汗の漉漉(ろく;たらたらと落ちる)、脉の渾渾(こん;混ざって濁る)、病と脈の相逆は刺さず。
黄帝曰.候其可刺奈何.

黄帝曰く候う其の刺すを可するは何か。
伯高曰.上工刺其未生者也.其次刺其未盛者也.其次刺其已衰者也.
伯高曰く、上工が刺すは其の未だ生れず者。其の次に刺すは其の未だ盛んならざる者。其の次に刺すは其の衰え(おとろえ)已みし者。
下工刺其方襲者也.與其形之盛者也.與其病之與脉相逆者也.
下工が刺すは其の方(まさに)襲(邪の襲撃を受けている)者、與(そして)其の(時の)形(見た感じの様子)の盛んなる者、與(そして)其の(時の)病と脈が相逆なる者。
故曰.方其盛也.勿敢毀傷.刺其已衰.事必大昌.
故に曰く、方(まさに)其の(邪が)盛んなるは(生体を)傷(しょう;いためる)し毀(き;こわれる)すため敢(かん;あえて)する勿(ぶつ;なかれ)。其の衰え(おとろえ)已みしに刺すは大昌(公明正大)なる事に必す。
故曰.上工治未病.不治已病.此之謂也.
故に曰く、上工は未病を治し、已病を治さず、此れに謂う也。

基本的に霊枢は、邪気と正気の抗争に病証論を置く傾向が強いですが、
上工は、まずいくらか体の調子が落ちてきても未だ邪気が興る前を刺し、次はその邪気が盛んにならないうちに刺し、次はその邪気が衰えたら刺すと言っています。
しかし下工が刺すのは、邪気の襲撃が甚だしくその様子は見た目も盛んで、そのうえ病証と脈証の一致していないときだと言っています。
「未病とは邪気が少ないとき、已病は邪気が真っ盛りなとき」のようです。

難経ー七十七難曰

經言.上工治未病.中工治已病者.何謂也.
經に言う。上工は未病を治し、中工は已病を治すとは何を謂うか。
然.所謂治未病者.見肝之病.則知肝當傳之與脾.故先實其脾氣.無令得受肝之邪.故曰治未病焉.
然るに、所に謂う未病を治するは、肝の病を見て則ち知るは肝の当りが脾へと伝わること。故に先んじて其の脾気を実す。肝の邪を受けたり得たり無令(させない)。故に曰く未病を治す。
中工治已病者.見肝之病.不暁相傳.但一心治肝.故曰治已病也.
中工が已病を治するとは、肝の病を見て相伝を不暁(悟らず)に但一心(ただいっしん)に肝を治す。故に曰く已病を治す也。

難経では未病と已病がかなり具体的になります。難経の病理は生理の損傷ですが、その生理の根元を五臓に置いています。一つの蔵が病んだときに、
「その臓の病が相剋へと相伝するのを防ぐこと」を未病を治す。
「その臓の治療に没頭することを」已病を治すと言っています。

これは臨床講座なため、私的に気血の損傷を「未病」精の損傷を「已病」と定義しています。
未病とは可逆性の高い物、已病とは不可逆性の高い物とし、生体保護のために症状を発している物は可逆的で、生体保護の道理には修まらない物は不可逆的だといえます。つまり、
気血の損傷=未病=可逆的=生体保護反応  精の損傷=已病=不可逆的=生体根元の損傷

〜生体保護の道理に修まらない症状に不眠があります〜

例えば一時的な食欲不振、嘔吐下痢は消化器官の保護と洗浄ですが、それが一週間以上続くと生体維持の存続に影響を及ぼします。

四十三難曰.人不食飮七日而死者.何也.
四十三難に曰く、人が七日食飮をしないと死するは何か。
然.人胃中常有留穀二斗.水一斗五升.
然るに人の胃の中に常に有留するは穀二斗、水一斗五升。
故平人日再至。一行二升半.日中五升.七日五七三斗五升.而水穀盡矣.
故に平人は日に再び(二度)(かわや)に至りて一度行くと二升半、日に(二度なので)五升の排泄があるので七日なら五×七=三斗五升にて水穀は盡(つ)矣(きる;文末で意味を強めて言い切る語)。
故平人不食飮七日而死者.水穀津液倶盡.即死矣.
故に平人は七日食飮をしないと死するは水穀津液倶(とも)に盡(つ)きて即ち死する。
この七日食飮をしないのは精の損傷いえ、生体保護の形をとれていません。
睡眠もそうですが、単なる寝不足と不眠では様子が違います。寝不足は何かの都合で睡眠がとれなかったり、一時的な興奮状態にあって寝付けないなど数日間ほど起こりますが、不眠は常に睡眠時間が短く眠りも浅い状態にあります。闇雲に眠れないのは、生体が危機的状態にあるといえます。
逆に睡眠とはなぜ起こるかといえば、生体活動が盛んだからにつきます。

四十六難曰.老人臥而不寐.少壯寐而不寤者.何也.
四十六難に曰く、老人は臥しても寝れず、少壯(若者)は寝れば不寤(ぐ;目が覚める)は何か。
然.經言.少壯者.血氣盛.肌肉滑.氣道通.榮衞之行.不失於常.故晝日精.夜不寤.
然るに經に言う、少壯(若者)は血気が盛、肌肉は滑にて気道は通り榮衞の行くを常に失わず。故に日(昼)に精を晝(つ)きて(この場合は正常にはたらく)夜に目覚めず。
老人血氣衰.氣肉不滑.榮衞之道渋.故晝日不能精.夜不得寐也.故知老人不得寐也.
老人は血気が衰え気肉は不滑にて榮衞の道は渋。故に日(昼)に精を晝(つ)きること不能にて、夜に寝ることを得ず。故に老人は寝られぬ事を知るなり。
この場合の老人とは、身体の生理機能が衰えてきて次第に死へと近づいた肉体の意味。
少壯とは誕生から成人へと近づき、生理機能が充実している肉体。
恒常的な眠りの浅さは、生理機能が死へと近づきつつある状態だといえます。

〜難経的に身体生理の根本が五臓であるとして〜

不可逆性の高い危機的な已病の状態は、五臓のうちの二臓以上が損傷していく可能性のことといえ、それが前記の七十七難の内容です。
難経は六十九難と七十五難という治療法の確立をした書物と言われていますが、さらに六十九難以降の七十、七十一、七十二、七十三、七十四の各難は六十九難の補足。七十五難以降の七十六、七十七、七十八、七十九、八十の各難は七十五難の補足と仮説しています。
そうした場合、七十七難は七十五難の補足といえますが、だからこそ二臓目に相伝することの予防を説いているのだと思われます。
「精の損傷=已病=不可逆的=生体根元の損傷」を五臓が二臓以上損傷していく可能性とするならば、かつては愚人や下工が知らずに手を出すとしていた物を、上工が解っていて治療を挑む方法として「七十五難」が有るのではないかと思われます。
七十七難の記載が中工となっているのはおそらく五臓の損傷箇所は診分けられ、単に邪気が争う真っ只中に治療を施すような人ではないと言う意味だと思います。
七十五難の内容の記載ははぶきますが、七十五難の法則と最後の
經曰.不能治其虚.何問其餘.此之謂也.
経にいうその虚を治することあたわざれ(不能)ば何ぞ「その余」を問わん。此れこの謂うなり。
と
「素問」の陰陽應象大論篇の「東方生風, 風生木, 木生酸, 酸生肝」
を表に記すと下記になります。
七十五難の法則
その余
素問の
陰陽應象大論
対応する難経の難と内容
施術使用穴
虚実補瀉
実
瀉
虚
補
平
肝実肺虚
肝
心
肺
腎
脾
方角
十五難-四時の脈
(虚実の判断は六部定位(左強右弱))
大都(脾経の火穴)、補助で逆測の同穴
もしくは大陵(心包経の土穴)
心実腎虚
心
脾
腎
肝
肺
天に為す
四十九難-五邪(肺の正経自病)
脈法は十三難
太淵(肺経の土穴)、補助で逆測の同穴
もしくは商丘(脾経の金穴)
脾実肝虚
脾
肺
肝
心
腎
地に為す
十八難-三部九候脈法
(虚実の判断は六部定位(左弱右強))
復溜(腎経の金穴)、補助で逆測の同穴
もしくは尺沢(肺経の水穴)
肺実心虚
肺
腎
心
脾
肝
味に為す
三十七難-五味-心気、六十一難-問診
脈法は十三難
曲泉(肝経の水穴)、補助で逆測の同穴
もしくは湧泉(腎経の木穴)
腎実脾虚
腎
肝
脾
肺
心
臓に為す
五難-脈の軽重、十難-心脈
(虚実の判断は六部定位(関弱尺強))
労宮(心包経の木穴�モ火穴)、補助で逆測の同穴
もしくは行間(肝経の火穴)
「虚を治すること不能なれば」とはこの治療法則は難しくて虚の治療がなかなか出来るようにはならないので、まずは「その余」を問いて実への治療から始めると良い、と言う意味と捕らえました。
この表の組合せは、七十五難の最後の文「何ぞその余を問わん」の「その余」を虚実補瀉の組合せで余った物と解釈しました。たとえば「肝実肺虚」なら「心瀉腎補」なので「その余」は‘脾’となり、まさに七十七難の「肝の病を見て則ち知るは肝の当りが脾へと伝わること。故に先んじて其の脾気を実す」です。
では「その余」への問い方ですが、七十五難には「東方は肝なり」とあり「南方は火」とあります。
この五行展開は陰陽應象大論の「東方生風, 風生木, 木生酸, 酸生肝, 肝生筋, 筋生心, 肝主目. 」の一つおきとなり東方から肝まで5つあります。東方�モ風�モ木�モ酸�モ肝 を表の中に組みました。
これを陰陽應象大論の別記載から引用しますと、方角�モ天に為す�モ地に為す�モ味に為す�モ臓に為す
「その余」と陰陽應象大論の引用をもとに、両者の共通する物を難経中から探しますと「対応する難経の難と内容」になります。すると
‘肝実肺虚’の「その余」は‘脾’で、引用からは‘方角’となり対応する難は‘十五難’でその記載は方向と季節からの‘四時の脈’になります。ですからこの場合、脈状はその季節の脈が明確化することを目標とし、目的は七十七難から相剋相伝先の脾気の充実となります。
方法論は一経への施術なため六十九難の母の補、子の瀉です。
‘心実腎虚’の「その余」は‘肺’で、引用からは‘天に為す(外邪)’となり対応する難は‘四十九難’で記載の中の肺の正経自病から‘五邪’になります。そのうえで脈法は十三難の各行の脈、尺膚、顔色の異常を正常化することを目標とし、目的は肺気の充実です。
‘脾実肝虚’の「その余」は‘腎’で、引用からは‘地に為す(五行)’となり対応する難は‘十八難’で記載の中の五行に配当された‘三部九候脈法 (六部定位)’になります。ですからこの場合、右関上の脈の強さを目標とし、目的は腎気の充実です。
‘肺実心虚’の「その余」は‘肝’で、引用からは‘味に為す’となり対応する難は‘三十七難’で記載の中の‘五味-心気’と‘六十一難’で記載の中の‘問診’になります。そのうえで脈法は十三難の各行の脈、尺膚、顔色の異常を正常化することを目標とし、目的は肝気の充実です。
‘腎実脾虚’の「その余」は‘心’で、引用からは‘臓に為す’となり対応する難は‘五難’で記載の中の‘脈の軽重’と‘十難’で記載の中の‘心脈’になります。ですからこの場合、五難の脈法で診た心の部で十難での脈状を目標とし、目的は心気の充実です。
症例
左脚動作痛 68才-女性 職業;現在は無職 施術日;05-07/5~数回。継続中
腰痛に伴い特に左脚が歩行時に痛み、手すりなどの持つ所のない場所では数歩程度しか歩けない。特に大腿外測が痛み、腓骨筋ー半腱半膜様筋ー大殿筋と足が床に着くと痛みが伝わる。脊柱間狭窄症の疑いも受けレントゲンを撮ったが確認は出来ず。MRIを奨められている。心肥大があり弁膜症の疑いを診断に受けた。動悸や息切れなどもあり、これらの症状が出る前から鬱のような気分が起こり眠れなくなって、抗うつ剤や入眠剤などの服用も受けていた。左目に飛蚊症。左耳に難聴。
◆視覚所見
年齢から診ると痩せ形で長身。髪を染めきちんとお化粧をして身なりもきれいにしているが、常に気分はすぐれず色々なことに嫌気が差してしまうことが多いという。初来院時には娘さんの肩を借りて歩いて来た。歩行痛は脚を着くときよりも、上げる瞬間が痛いようである。
◆触覚所見
体がだるい、痛くて歩けないとの事だが、性別的にも年齢的にも想像を超えるほどに骨が太く筋肉質である。
◆脈の所見
左右差があり、圧倒的に左が強い。脈状は浮いて急の形の弦に診える。薄く芯のない軽く押すとペコペコした感じ。
十三難(三十四難)
色
脉
尺膚
青
浮、渋・短
やや大・緩
相勝
浮、大・散
やや小・滑
相生
声
臭
味
青
弦・急
急
呼 酸
赤
浮、大・散
(数)
相生
言 焦 苦
黄
中、緩・大
緩
相勝
歌 香 甘
白
浮、渋・短
渋
相勝
哭 腥 辛
黒
沈、濡・滑
滑
相生
呻 腐 鹹
十八難
左

右
上
火ー手の太陽と少陰
金ー手の太陰と陽明
中 (木ー足の厥陰と少陽) 土ー足の太陰と陽明
下 水ー足の少陰と太陽 (木ー足の厥陰と少陽)
◆尺膚の所見
年齢を考慮しても皮膚の表面が薄く浮いているような、撫でると手に絡んでくる感じ。おそらく“渋”。手首で急に締まり筋が堅い。

状態は?

症状全体の根本的原因は不眠にあるといえる。足腰の痛みや動悸や息切れ、鬱のような気分などは疲れが抜けないことがその主要である。そのためあらゆる事が悩みとなり、心肥大による心臓弁膜症の手術を奨められたことなどは、かなり重く気分にのし掛かっていると言っていい。内科、心臓医、整形外科、心療内科などを定期的に受診しているため、それ以上の外出を望まなくなっていて、気分転換の意欲も薄い。
体格からしてかなりの重労働の経験があるようで聞いてみた所、そんなことは医療機関で初めて尋ねられたと言い、若い頃は毎日20メートルに及ぶ崖のような斜面を水桶をかついで登ったことや、養蚕農家に嫁いで男手以上に働いたことなどを話された。もしかしたら心肥大ではなくスポーツ心臓のような状態で、本人もそう思っているようである。この一点の理解だけでも、非常に表情が軟らかくなった。

処置は?

脈は左が強く脈状は浮いて急で弦。芯のない感じ。尺膚は“渋”で筋が堅いこと。そもそも10年近い不眠から七十五難で言う「肝実肺虚」とみて治療を進める。
証は上の表から‘脾’でありほとんど症状のない
右側の大都穴から始める。
補佐的に
逆側の大陵穴を使う。
標治として督脈の
脊中穴、腹部の肝や肺、脾などの募穴である、期門穴、章門穴、中府穴。
目標は脈の左右差、とりわけ左の強さの軽減と、脈状が季節に合っていくこと、浮いた感じが落ち着くことなどで、尺膚の渋が滑らかになること、筋の部分に柔らかさが出ること。

週に3回ほど見え足取りは早めに改善した。一月ほどして眠気を感じるようになり、確かに寝ていることを実感するようになった。ただ季節の脈がなかなか出ない。週に一日に治療回数を減らした所、来院したときは必ず左の脈が強くなる。
夏の鈎脈も出ないうちに土用となり、秋になってしまったが、始めから出ていた脈がなんとなく毛脈に診える。浮いた急脈が落ち着いたからで、その後、急激に症状が改善したため冬になってからの来院はまだ無い。

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五行
経絡
井 栄 兪 経 合 木 火 土 金 水 肝経 大敦 行間 太衝 中封 曲泉 心経 少衝 少府 神門 霊道 少海 心包経 中衝 労宮 大陵 間使 曲沢 脾経 隠白 太都 太白 商丘 陰陵泉 肺経 少商 魚際 太淵 経渠 尺沢 腎経 湧泉 然谷 太谿 復溜 陰谷 kanji/karaezuki.gif" WIDTH="15" HEIGHT="14" ALIGN="MIDDLE" BORDER="0" NATURALSIZEFLAG="2">(、ィ、�。ィカ�、ィ、ナ、ュ)、ケ。」
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イセ、ヒソユフョ、�ニタ、ソ、ネホ网ケ。」
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ツ邵ケ
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トタ、�、タ
ウ熙ヒトケ
ソエ
ノ�
ツ扈カ
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サーヘロ
ノ筅、、ソ
ウ熙ヒトケ
ー�サ�トタ、�
逎
ノ�
ツ邏ヒ
ー�ヘロ
ー�ア「
ノ筅、、ソスツ
ヌル
ノ�
ツ鄂ツ
ー�ヘロ
ニ�ア「
トタ、�、タ
トケ、ヒスツ
ソユ
トタ
ヌィツ�
ー�ヘロ
サーア「
トタ、�、タ
スツ、ヒテサ
ー�サ�ノ筅ッ
ススマサニ�、ホセノセ�
ニタフョ ウーセレ ニ篝レ
エホ
キ鬢�チア、ッ。「
フフ、マタト、ッ
チア、ッナワ、ケ、�
鄰コク、ヒニーオ、。「
サヘサ隍ャヒ�ハト。」
ホヤ゙�ハリニ�、キ。「ナセカレ、ケ。」
ソエ
フフ、マタヨ、ッ。「
ク�、マエ・、ュ。「
エ�、ッセミ、ヲ。」
鄰セ螟ヒニーオ、。「
ネムソエ、キ、ニソエトヒ、キ。「
セクテ讀マヌョ、ッ。「、ケ。」
逎
フフ、マイォ。「
チア、ッモ爨キ、ニ。「
チア、ッサラ、、。「
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セ蠕ヌヘウヘ隍ホ。ネス。オ、。ノ、マグツ。、ホコャコ゚ナェニッ、ュ、ホクス、�、ヌ、「、�。」、ウ、�、鬢マケ�、ォ、鯒クイス、キ、ソシ「ヘワハャ、ホウニサーセヌ、ヌ、ホニッ、ュ、ネクタ、ィ、�。」
、ウ、ホ、隍ヲ、ヒ。ヨクスセンタュ、ホグケヤ。ラ、ネサーセヌ、ホキ�ケ遉ャ。「、ウ、ホー蟲リ、ホ、゙、コ、マタクヘ�ウリ、�ネッナク、オ、サ、ソ。」ニ�キミ、マ、ス、ホサーセヌ、ホヘュ、�ヘヘ、�。ヨオ、ウケ。ラ、ネクタ、ヲクタヘユ、ヌセメイ�、キ、ニ、、、�。」、ス、キ、ニタクヘ�ウリ、ャ、「、�、ォ、鬢ウ、スノツヘ�ウリ、ャクォ、ィ、ニ、ッ、�。」、ス、�、ャ、ウ、ホ。ヨサヘススカ衄�。ラ、ヌ、「、�。」
ニ�キミ、ャフワサリ、キ、ソチヌフ荀ォ、鯆ウ、ッノツヘ�ウリ、マ。メイソクホグツ。、ャノツ、�、タ、ホ、ォ。モ、ネ。メ、ノ、ホ、隍ヲ、ヒグツ。、ャノツ、�、ヌ、、、�、ォ。モ、ヌ、「、�。」
キミヘ�、ホニーコ�ノヤホノ、�シ�、ア、ソサーセヌ、ホホョニー、ャ。「ヌロテヨ、ホグツ。、リ、ネエウセト、ケ、�、ス、ホニ簣ニ、�。ニグシル。ヌ、ネ、、、ヲヘ�マタハャホ爨�、キ、ニ。ヨヒワツホタュ、ホグケヤ。ラ、ヌ、「、�グツ。、ャノツ、゚サマ、皃ソサ�、ホ。「セノセ�、ホスミハ�、ホセメイ�、タ、ネクタ、ィ、゙、ケ。」
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キミヘ�、ホニーコ�ノヤホノ、�サーセヌ、ホホョニー、ホグツ。、ャシ�、ア。「、ス、ホ、ウ、ネ、ヌヌロテヨ、ホグツ。、ヒアニカチ、キ、ソセ�ツヨ。」
グツ。、ホニ�スナケスツ、、ネ、マ。「
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、ヌ、マ、ノ、ホヘヘ、ハイ眛�、ヌグシル、�シ�、ア、ソグツ。、ャ。「ツ。ノツ、ホセノセ�、�オッ、ウ、ケ、ホ、ォ。ゥ

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ッ入れ栄養に転化するという土の働きを連係して行っています。消化器官の機能全体の意味もあります。

大腸,伝導の官
 大腸は小腸から受け取った糟粕を糞便にして体外に排出させる機能があります。その事を「伝導の官」と言います。伝導とは運び出すと言う意味です。
 肺臓の�T魄�Uは組織形質の組成をしています。主体が死亡したとき肝臓の�T魂�Uが肉体から離れて死体となります。しかし肉体はまだ形取っています。その後ゆっくりと�T魄�Uが裕D ROWSPAN="2" NOWRAP ALIGN="CENTER" BGCOLOR="#cccccc">下焦

中風
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